富山市で自動運転バスの実証実験が始まりました。目指すは公共交通の空白地域解消です。
最先端技術を駆使したEVバス。車体にいくつものカメラやセンサーが取り付けられ、歩行者や車、障害物を検知して自動運転を行います。

富山市は公共交通の空白地域や運転手不足の解消を目的にきのう19日から婦中地域朝日地区で自動運転の実証実験を始めました。

実証実験は朝日公民館を発着点に、速星駅やファボーレ前の停留所に止まる1周15キロのルートで所要時間はおよそ70分。時速35キロ以下で走行し、1日5便運行します。

毛田千代丸アナウンサー:「信号が青になりました。最初のカーブにさしかかります。ドライバーはハンドルに手を触れていません。今滑らかに曲がっていきます。手動と比べて何ら違和感はありません。スムーズに今最初のカーブを曲がり切りました」

富山市は特定条件下における完全自動運転、レベル4を目標としていますが、実験では必要に応じて運転手が手動で介入するレベル2で運行。

去年はタクシー型の車を使った実証実験を行いましたが、センサーの死角や歩道が狭い場所では手動介入が目立ちました。

ことしは手動介入が多かった交差点の信号などにセンサーを設置して死角をなくしたり、路肩を着色して歩行者が車道へはみ出すのを防いだりと自動運転率を高める工夫を凝らしました。

試乗した朝日地区の自治振興会長は。

朝日自治振興会長・埜田諭さん:「タクシーの小さい2人乗りで去年始まったもので、全然やっぱり感覚が違うし、やっぱりバスらしくて静かで乗り心地も視野も広いからいいなと思って。1年でも2年でも早く実用化になればなと」

富山市によりますと昨年度、タクシー型の自動運転率は74・5%でしたが、今年度はバス型で90%を目標としているということです。

富山市藤井市長:「完全自動化のレベル4、今目指して実証実験してるわけですけど、順序立ててランクアップしていくということが非常に大事ですので、近々、実装できたらいいなというふうに思っています」

実証実験は今月27日まで行われ、結果は来年1月の自動運転の課題を話し合う協議会で報告されます。

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