川勝平太知事の辞職に伴う静岡県知事選挙は5月9日告示、26日投開票です。「LIVEしずおか」では、立候補予定者に政策や課題についてお話を伺いました。
<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
前浜松市長の鈴木康友さんにスタジオにお越しいただきました。きょうは何か所ぐらいあいさつに回られましたか。
<鈴木康友氏>
きょうは、だいたい10か所ぐらいです。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
鈴木さんのプロフィールをご紹介します。鈴木さんは浜松市出身で、2000年の衆議院議員選挙で初当選。衆議院議員を2期務め、その後、浜松市の市長を4期16年務めました。こちらは国会初登院と衆院選の活動中の映像で、初登院は2000年の映像です。政治家を志した原点は何ですか。
<鈴木康友氏>
私は小学生の頃から政治に関心がありまして、当時、米ソ冷戦の中で日本の漁船がよくソ連に拿捕されて、子ども心にニュースを見て、国の役割は、国民の生命を守ることが国家の役割じゃないかなと思ったのですが、なかなか日本政府がソ連に対して物を言えないのは、おかしいと思って、将来、僕は大人になったら政治家か外交官になって日ソ関係を改善したいって、小学校の卒業文集に書きまして、その頃からですね、政治に関心を寄せていたんです。直接、政治に関わることができたのは松下政経塾に第1期生で入塾できたことによります。そこが私の原点です。
<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
2000年当時のご自身の映像を見ていかがでしたか。
<鈴木康友氏>
若いですね、まだ本当に国会議員なりたてで、もうやる気満々っていう感じの頃でしたね。
<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
そして、今回の出馬会見でもプロフィールの写真にもありました「やります」という言葉で表明しました。浜松の「やらまいか」ではなくて「やります」と語ったのは、県中部、東部を意識したとかあるのでしょうか。
<鈴木康友氏>
これは「やらまいか」というのは、どちらかと言うと「とにかくやってみようよ」みたいな、ちょっと呼びかけの意味も含まれていますけれども「やります」というのは一人称ですから、もっと強い決意がですね、俺はこれやるぞみたいな。これは、最初の市長選のときの私のスローガンでありますけれども、あのときは、きちっとマニフェストを掲げて、これを市長になってやるぞということをみなさんに訴えるために、一言「やります」というスローガンに込めた。その原点をもう一度思い起こして、今回「やります」という気持ちで県政に挑戦するということで、このスローガンを掲げました。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
それでは続いて、政策などについて伺います。鈴木さんが示した主な政策は9つです。経済都市・浜松を支えてきたということで、企業誘致推進やスタートアップ推進県にという言葉は印象的ですが、まず何をピックアップしてやっていこうという狙いはありますか。
<鈴木康友氏>
やはりスピード感を持ってやらなければいけないのは、防災だと思うんです。静岡県も大変いろんな災害のリスクを抱えたところでありますし、先日能登半島で大変大きな地震がありまして、いわゆる半島が孤立をするというような状況が生まれて、半島防災というのが大きな、いま、課題テーマになっています。この静岡県も伊豆半島を抱えておりますので、伊豆半島の半島防災、これはスピード感を持って対応していかなければなりませんので、こうした防災には、まずはしっかりスピード感を持って着手していかなければいけないと思います。中長期的にやっぱり産業力強化でありますので、私の得意な産業政策、こうしたところに力を入れていきたいというふうに思っております。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
次に、浜松市長時代には、川勝知事ともさまざまな連携をされてきたと思いますが、川勝県政の15年は、どう振り返りますか。
<鈴木康友氏>
川勝知事は、やっぱり発信力がすごくある知事だと思っております。富士山の価値とか、いろんな文化行政にも、非常に関心をお持ちで、いろんな取り組みをしてきて、それを国内外で大いに発信し、静岡県のブランド力を上げてくれたと思っております。ただ一方で、やっぱり議会との関係が最後まで非常にぎくしゃくをしていた感が否めません。やっぱり行政とは、執行側の我々と議会のこの両輪とよく言われますけれども、ここは噛み合っていかないと前に進んでいかないです。私もずいぶん市長のときには議会との関係を重視しましたけれども、特に行政区の再編という最大の課題をクリアするときには、最終的に議会の議員のみなさんの理解を得られないと成就しませんので、しっかりコミュニケーションを取りながら、一人ひとり、賛同者を増やしていきました。そうしたことをやっていかないと、なかなか、これをやろうと思っても、先に進んでいかないので、その点、少し県政が停滞した感があるのではないかなと思っております。私であれば、そこは突破していきたいと思います。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
もう一つ、川勝知事といえば、リニア問題が大きく注目されました。鈴木さんは、このリニア問題について、環境保全との両立を図りながら進めるとしています。川勝知事とスタンスが似ているという指摘もありますが、どう受け止めますか。
<鈴木康友氏>
基本的に私は、課題をクリアして前に進めるというその姿勢については、少し違うのではないかなと思っておりまして、課題があるからやめるのではなくて、いかに課題を克服して前に進めるかという、そのスタンスに大きな違いがあると思っております。もちろん大井川の水の問題とか、南アルプスの生態系の保全だとか、そうした課題を浮き彫りにしていただいた、川勝知事のこれは功績だと思いますけれども、それをこれから現実的な解を見つけて、それを一つ一つクリアして、事業を前に進めていく、これが私は重要だと思っております。自分が市長のときにも、いろんな新しい試みをいろいろやってきましたけれども、そのとき、もう新しいことをやるというと必ず課題が出てきます。課題があるからやめるんではなくて、課題をいかに克服して前に進めていくか、この姿勢でこれから県政に向き合っていきたいと思っております。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
もう一つ、知事選の争点として注目されているのが、浜松市の野球場についてです。浜松市の新しい野球場に関して、県は三つの案を示しています。比較的費用が安い屋外型が二つ、それから様々なイベントができるけれども、費用が課題となる多目的ドーム型です。鈴木さんは、この多目的ドーム型の中でも開放型ドームが現実的と話していますが、この辺りを改めて教えていただきたいです。
<鈴木康友氏>
ドームというか、球場だけではなくて、全体としての開発をテーマにしていかなければいけないと思います。いま、こうしたスポーツ施設は北広島のエスコンフィールドに代表されるように、球場だけではなくて、その周辺も含めて集客をし、そして人を集めることによって球場の稼働率も上げていく、こうした手法がアメリカでも標準ですけれども、遠州灘海浜公園のところも、県と市と、そして民間、それぞれの役割に応じた投資をしていくということで進めていく必要があると思っていまして、球場だけに関して言えば、ドーム370億というのはよく出ますけれども、これは開放型にすることによって、もっとコストダウンできますし、事業手法として、長期のPFI事業にしていけば、その開発コストも、その後の運営費用も平準化されていきますので、単年度の財政負担というのは非常にガクッと減りますので、そういうことも含めて、県民のみなさまにも、議会のみなさまにも理解をいただいていく必要があると思っております。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
費用を可能な限り抑えつつ、集客を見込める施設を目指していく。
<鈴木康友氏>
現実的な開発費用というのを見つけていきたいと思っております。
<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
さて、きょうのスタイルなんですが、白いTシャツの上にジャケットを羽織られていらっしゃいます。政策発表の会見でもこのスタイルでしたが、今回の選挙戦はノーネクタイのスタイルですか。
<鈴木康友氏>
これから、どんどん外へ出て活動していきますので、実は昨年4月に、市長を退任してから、この1年間、ほとんどスーツを着たことがないんです。大体Tシャツとジーパンで過ごしておりまして、今回もさすがにジーパンは妻から止められましたけれども、こうしたラフなスタイルで臨んでいきたいと思っています。
<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
出馬表明をしてから、お忙しい日々が続いていると思いますが、最近何か取り組んでいることはありますか。
<鈴木康友氏>
最近というか、私はこの10年以上、毎朝筋トレをやっていまして。
<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
どんなメニューですか。
<鈴木康友氏>
大体まずスクワット100回、それから軽めの腕立て伏せ200回、それから負荷をかけた腕立て伏せ、それから腹筋、それから体幹トレーニング、そして最後に柔軟運動です。大体それで30分ぐらいのメニューを自分で作って、毎朝やっているんですね。あとはレコーディングダイエットと言って、毎日体重計に乗って、体重をつけて、大体60キロぐらいを死守して、いま体脂肪率10%ですから
<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
アスリートみたいなスタイルなんですね。365日続けて、毎朝休みなしで。
<鈴木康友氏>
ここだけは、うちの家内にも褒めていただいております。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
最後に一点だけ伺わせてください。今回、西部と中部が地盤の人が立候補を表明していますが、いわゆる東部の辺りが置いてけぼりになるんじゃないかという懸念も出ています。その辺りのアプローチはどう考えていますか
<鈴木康友氏>
もう僕はもうずっと訴えていますけれども、伊豆半島そして東部地域ですね。ものすごくポテンシャルがある地域でありまして、私がずっと進めてきたスタートアップもですね、もう東部を地盤にしていけば、もっとダイナミックな取り組みができると思っていまして、西の方から見ていて、首都圏との距離感といい、持ってるポテンシャル資源といい、伊豆半島や東部は、すごいポテンシャルがあるなと思っていたので、それをいかにこれから引き出していくかという、そのポイントをしっかり私として訴えていきたいと思っております。
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