SDGsについて考えるシリーズ「つなごう沖縄」。廃棄されるベッドシーツをシャツに生まれ変わらせる取り組みを紹介します。
世界中から多くの観光客が訪れる沖縄。それに比例するかのように、サービスの優れたホテルも沢山あります。真っ白で綺麗なベッドにまくら。1日の疲れを癒します。私たちが気持ちよく使っているこのベッドシーツから生まれ変わったのが、こちらのシャツ!
琉球大学 国際地域創造学部3年 下地柚輝 さん
「シーツのフチの部分を活かすようにしている。ただのシャツじゃなくシーツからできたのを表現している」
紹介しているこの方が、廃棄されるベッドシーツをシャツとして生まれ変わらせた下地柚輝さん。まだ琉球大学国際地域創造学部の3年生です。
琉球大学 国際地域創造学部3年 下地柚輝 さん
「持続可能な服を作れないかと思った時にちょうどホテルのアルバイトをしていて、客室清掃でシーツをはがしたところ、小さい汚れが目に入ってこのシーツを使ったら沖縄に還元できる服がつくれると思って今の事業を始めました」
ホテルで使用されているベッドシーツやタオルは、リネン製品といわれ、専門の会社によりきれいにクリーニングされています。
糸満市西崎にあるこちらの工場。リネン製品を回収しクリーニングして、届けるサービスを行っています。
綺麗で清潔なベッドやまくらで気持ちよく宿泊できているのは、このような会社で綺麗にクリーニングされているからなんです。しかし、汚れが取れないリネン製品は・・・
工場長 久米智則 さん
「マジックとかで書いてしまうと落ちないので、不良になってしまう。沖縄全土で月に11トンぐらいの不要リネンが発生している計算になる。あくまでも概算ですが」
大量に廃棄されるリネン製品。大きなベッドシーツの一部についた汚れだけでも廃棄の対象となります。
工場長 久米智則 さん
「主にシーツ類に関しては、ウエス屋に販売。ウエス(雑巾)としてリユースしている」
そんな再利用の1つとして下地さんが行ったのが廃棄されるベッドシーツからつくるシャツ。2023年に会社を設立し、サウザリーというアパレルブランドでオンラインを中心に販売しています。
琉球大学 国際地域創造学部3年 下地柚輝 さん
「寝心地みたいな着心地。そんな肌触りの良さだったり吸汗性もしっかりしていてサラッと着れるというのが、シャツにする上でもメリットです」
ゆったりとしたオーバーサイズのデザインになっていて生地の特徴が活かされたシャツ。
そしてこのシャツには、生地の回収、製造、販売までのすべての工程を県内企業で行いたいという強い思いがあります。
琉球大学 国際地域創造学部3年 下地柚輝 さん
「藍染の工場にいって染める過程や話を聞いたりアパレルの工場に行って縫製している作業を見ると美しいし、この技術が将来次の世代につながってほしいと思う中で、工場を見ると周りが高齢の方ばかりでこの技術ってもう次の世代にはつながっていかないんじゃないか不安があって、その時にモノづくりを通して沖縄を救うヒーローになりたい」
ベッドシーツの再利用と、地域の染め織り技術とのコラボレーションは、少ない資源から良質なものをより多く生産することを目指すSDGsの目標につながっています。
琉球大学 国際地域創造学部 3年 下地柚輝 さん
「将来的には、ホテルの制服とかアメニティもリネン製品から出来た素材にしたくて沖縄の観光業で生まれた資源が沖縄の観光業の新たな価値になることを作っていきたい」
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