詐欺の罪で一度有罪となり、去年差し戻し審で無罪が確定した男性が、差し戻し前の裁判で検察官が証拠の一部を隠したなどとして、損害賠償を求める訴えを起こしました。

9月5日に国に対し、550万円の国家賠償などを求める訴えを起こしたのは、名古屋市に住む61歳の男性です。

訴えを起こした男性(61)

訴状などによりますと男性は2019年に詐欺の罪で起訴され、2021年に一審の名古屋地裁で一度は有罪となりましたが、名古屋高裁が判決を破棄。2023年、差し戻し後の一審で無罪となり、判決が確定しました。

男性は差し戻し前の一審で、検察官がLINEの履歴を故意に公表しなかったことで有罪になったなどと主張。18日の会見で「検察官が考えたストーリーに沿ったような証拠・証言で思った通りの判決に導くことは是正しないといけない」と訴えました。

名古屋地検は「訴訟が提起されたことについては承知しておらず、コメントは差し控えさせていただきます」としています。

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