4月1日に解禁となった富山湾のシロエビ漁の不漁が続いています。射水市の新湊漁港では4月10日までの水揚げ漁が例年のわずか2割と大型連休が明ける5月9日までの休漁を余儀なくされています。
【射水漁港シロエビ解禁】今月1日解禁された富山湾の春の味覚シロエビ漁。富山県水産研究所によりますと、新湊漁港の4月10日までの水揚げは2.1トンと例年の2割程度にまで落ち込みました。
射水漁港シロエビ漁師 網井恒さん:「例年と比べたら全然獲れてない状況ですわ。4月の解禁からここまで悪いっていうのは経験ないですね」
新湊漁港によりますと11日以降も不漁続きで、漁協では4月20日から大型連休が明ける5月9日まで、シロエビ漁の休漁を決めました。
シロエビ漁:「辛いですよね。回復すればいいなと思ってますけど」
不漁の影響は観光にも…。
新湊きっときと市場 荒井良人さん:「ここのところずっとしばらく並んでません。浜値が高くて私たち仕入れてもなかなか高い値段でしか売れないもんですから売れ行きが悪くなるもんですから」
新湊で水揚げされた海産物を販売する「新湊きっときと市場」では、休漁前から続く高値の影響で店頭にシロエビを並べることが出来ない日もあるといいます。
シロエビ丼が人気のこちらのレストランでは大型連休までの在庫は確保していますがその後については先が見通せない状況が続いています。
新湊きっときと市場 宮正一料理長:「特に県外から来られる方はやっぱり今の時期は、シロエビを食べたいととおっしゃられるので、これがもしメニューから外れることがあったら本当に期待に沿えないことになりますので、非常に心配しています。何とか豊漁になって従来の価格に落ち着いて値上げもせず品切れもせずという風になればいいなと思っています」
なぜ新湊沖でシロエビが不漁なのか。専門家は…。
富山県水産研究所 三箇真弘さん:「考えられることとしましては、水温が一つ挙げられると思います。過去に漁獲量が減少した1980年代後半については低水温が悪影響を与えたことが研究で示唆されてます」
専門家は現時点で不漁の理由は特定できないとしながらも、シロエビが生育する富山湾の水温状況の変化や地震の影響でエサとなるプランクトンが減った可能性があるとしています。
今後については…。
富山県水産研究所 三箇真弘さん:「月にとれる年もありますので今後の動向に注視したい」
富山県水産研究所では5月、新湊沖でシロエビを採取し生育状況などの調査を行い地震の影響についても調べるとしています。
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