台風14号が発生 マリアナ諸島付近の熱帯低気圧 他にも台風候補続々

気象庁は15日午後9時、マリアナ諸島付近にあった熱帯低気圧が台風14号になったと発表しました。中心付近の最大風速が17.2メートルを超えて台風の基準に達したためです。台風14号は強風域が広いため「大型の台風」となっています。
台風14号のアジア名は「プラサン」で、マレーシアが用意した名前で果物の名前が由来です。それでは気象庁やアメリカ・ヨーロッパの海外予報機関の進路予想も出そろってきました。各国の予想を見ていきましょう。

気象庁(JMA)

台風14号は、このあと北西寄りに向きを変えて18日ころに沖縄周辺へと北上する予想です。その後も北西へと進んで東シナ海から大陸方面へと進むと予想されています。

アメリカ海軍(JTWC)

アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
15日午後3時の段階では、まだ台風14号に関する進路予想を発表していませんが、97Wとして基準以上の熱帯低気圧になる可能性が高まっているとしてオレンジ色の丸で示されています。
JTWCでは定めた基準以上に発達する雲のまとまりができると、LOW(黄)→MEDIUM(オレンジ)→HIGH(赤)へとレベル分けして情報を発表します。赤色になると台風の発生時期に近づいた目安となります。それぞれの意味は以下の通りです。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予想の結果では、気象庁の進路予想と同じような傾向で北西方向へ進んで沖縄方面と向かう予想です。

ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)

ヨーロッパ中期予報センターの進路予想も大まかな傾向はアメリカ海洋大気庁と同じような傾向を示しています。

次の3連休には別の熱帯じょう乱が北上か 秋雨前線とコラボで大雨おそれ

日本の南の海上は対流活動が活発で、台風14号の他にも熱帯じょう乱となりそうな雲域が存在しています。

15日午後9時の地上天気図では、台風14号の西側には熱帯低気圧が解析されています。

アメリカ海洋大気庁は台風14号以外にもフィリピンのすぐ東の海上の熱帯低気圧(98W)や、台風14号の東側にある雲域(96W)についてのアンサンブル予報の結果について発表しています。

また、気象庁が台風予報とは別の予報で使っている数値予報モデルの結果をみると、21日以降に台風14号とは別の熱帯じょう乱が台湾周辺に北上してくる可能性を予想しています。

このタイミングに合わせて秋雨前線が本州付近に南下して停滞する予想です。熱帯じょう乱と秋雨前線のコラボによって、前線の活動が活発となり大雨となるおそれがあります。
気象庁も15日発表の週間天気予報の資料の中で次のように指摘しており注意が必要となりそうです。

・21⽇~22⽇にかけては、前線が本州付近に停滞し、熱帯じょう乱が沖縄付近または東シナ海に北上し、前線に向かって湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発となる可能性がある。
・20⽇から22⽇頃にかけて、前線が本州付近に停滞する。東・⻄⽇本太平洋側を中⼼に、前線の活動の程度や、暖かく湿った空気の流れ込みの程度によっては総降⽔量が多くなるおそれがある。

※台風の最新情報については気象庁発表する台風情報をご確認ください

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