自然豊かで多くの人が訪れる大山。
その大山のお寺で開かれたのは、怪談を語る会。
なぜ大山で怪談なのか?
残暑厳しい日が続いていますが、少しヒンヤリする話題です。

大山寺圓流院 大館宏雄住職
「大山は昔から霊山、霊の集まる山だという風に言われているのが改めて実感できたなと思います」

「すぐ後ろから、男の人の声で何しに来たって聞こえて姉はすぐに振り返って、誰もいないんですよ」

8日夜、身の周りに起きた不可思議な話を語り合う「ダイセン怪談会」が開かれました。

舞台は、霊峰大山の中腹にある大山寺本堂。

このイベントは、大山の多面的な魅力にひかれ、地域に伝わる話や不思議な体験を語り合おうと、去年集まったメンバーが企画しました。

今回、4回目にして初めて念願の大山寺本堂で開催されました。

外は真っ暗、虫の声だけが聞こえる
どこか異様な空気を感じる薄暗い本堂の中、メンバー8人が集まりました。

大山寺圓流院 大館宏雄住職
「山岳信仰の考え方の1つに『背の高い山には死霊が宿る』(というのがある)。7の7倍ですね49日、この期間を経てから天上界へ上がっていくわけです。登山するわけです。魂というのがそのあたりの1番近い1番高い山に」

はじめに住職が、大山がなぜ霊山と言われるのか、山岳信仰などについて説明して、会は始まりました。

大山のふもとに住む男性は、家の中で不思議な体験を語りました。

「仕事で使う小屋に猫を飼ってまして、猫に夜餌をあげに行ったんですよ。そしたら8月の15日なのにですね、なぜかホタルが1つだけ居たんですよ。びっくりして」

ふわっと浮いて逃げていくホタルを男性は追いかけたと言いますが・・・。

「珍しかったから捕まえようと思ってそこに行ったらもう居ないんです。で、思ったのは8月の15日はうちの父が亡くなってちょうど20年目なんです。」

亡くなった父親が死後20年という節目に息子である自分の元へ「ちゃんと仕事をしているか?」そう言いに来た気がしたと、男性は語りました。

他にも地元の祭りで展示される不思議な槍の話や、車と並走する女性の話など、約2時間にわたって怪談は続きました。

ダイセン怪談会 宮内杏子”怪”長
「実際(大山寺で)行ってみて本当に静かで、落ち着いてお話できたのでは無いかなと思います」

大山寺圓流院 大館宏雄住職
「霊宿る山の雰囲気をたまには訪れていただいて、肌で感じていただきたいなと思います」

残暑の夜の「ダイセン怪談会」。
参加者は怪談にはこれ以上ないシチュエーションの中で、非日常のひと時を過ごしました。

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