朝からラーメン、略して「朝ラー」

元々は静岡県や福島県に根付いた文化ですが、広島でも朝からラーメンを提供する店が徐々に増えています。

広島市中区あるラーメン店「ゆ希」は、朝6時半から営業しています。

ゆ希 店主 道方 利菜さん
(朝営業するようになったきっかけは?)
「広島に朝から食べられるラーメン屋が無かったので」
「(仕事前の)現場の人だったり夜勤開けの人が多いです」
「(曜日によって客層は変わりますか?)週末は家族連れで子どもも来られます」

佐藤勇希 記者
「時刻は朝の6時半です。では『朝ラー』いただきます。」
「シンプルな豚骨醤油ラーメンなんですけどもあっさりすっきりしていて朝にぴったりの味です。」

お客さん
「夜勤終わりですね。」
(お仕事は?)「車の製造です。」
「職場にラーメン好きな人がいて、そのまま仕事終わりによく食べます」

夜勤明けにも出勤前にも 女性にも人気の「朝ラー」

広島市中区の繁華街 中新地通りにあるラーメン店「チキンヌードル」でも、「朝ラー」を楽しむことができます。

チキンヌードル 店主 西 竜輝さん
「夜中から営業してるんですけどどうせならお昼のお客さんまで食べていただきたいと思い、朝も営業してます。」
「一番混むのはやっぱり朝方ですね、夜中よりも朝方の方が混みます。サラリーマンの方とか夜勤明けの方とかが中心です。」

男性のお客さん
「(職場周辺で)朝方でやってるところがここしか無いんで、流川の胃袋を支えているのはこのお店です」

女性のお客さん
「お仕事前です」
(朝にがっつり食べたらお仕事頑張れるとかありますか?)「頑張れますよ(笑)」
「しっかり食べるとしっかり動けるかなと言う感じです」

夜勤で汗を流した人も、これから仕事を頑張る人も、しっかりとエネルギーをチャージできる朝ラー。

広島にも根付きつつあります。

「朝ラー」はなぜ生まれた?二大スポットのルーツを探ると…

元々朝ラーは静岡県藤枝市と福島県喜多方市に根付いている文化です。

この2か所が朝ラーの2大スポットなんですが、それぞれルーツは異なります。

まず、静岡県藤枝市。静岡といえばお茶ですが、藤枝市は静岡県内でも特に生産が盛んな地域です。

藤枝市のホームページによりますと、古くからお茶の取引などで早朝から働く人が多くいた…。

仕事を終えてお腹を空かせた人が集まったのが、藤枝市内のとあるラーメン店。

店主は、開店時間を早めて早朝から営業するようになったのが始まりとされています。

藤枝市の観光交流政策課に取材したところ、「具体的にいつごろからという記録は残っていないが、少なくとも戦前には根付いていた」と話していました。

一方の福島県喜多方市。ラーメンで有名な町ですが、地元の観光物産協会によりますと、古くから朝にラーメンが食べられていたそうです。

理由については「工場の夜勤明けの人がよくラーメンを食べていた」や、「農家が早朝作業を終えてからよく食べていた」など諸説ありますが、喜多方の人にとって「朝にラーメン」はごく自然とのこと。

その文化に目を付けたJR東日本が観光キャンペーンで「朝ラー」と紹介したところ、全国に「朝ラー」が広まったとされています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。