8月に始まったばかりの新型コロナワクチン副反応の国家賠償訴訟。証言に立った男性患者の思いとは。
名古屋に住む櫻川博文さん(51)。国を訴えた裁判の法廷で、意見を述べる練習をしていました。
(ワクチン接種後 下半身不随になった 櫻川さん)
「国はこの健康被害を何事もなかったように風化させようとしており、絶対に許せません」
3年前、新型コロナワクチンの副反応で神経の病気を発症し、下半身不随になった櫻川さん。
ワクチンのリスクを十分説明しないまま、接種を進めたことは違法だと、他の患者や遺族とともに総額9150万円の損害賠償を求め、国などを訴えました。
「裁判官の目を見て喋りたい」
櫻川さんは、裁判の初回で原告代表の1人として意見を述べることに。
(櫻川さん)
「やっぱり裁判官の目を見て喋りたいんで、できれば暗記したい」
自分の現状が、ワクチンによって引き起こされたことを司法の場で訴える。その強い思いが…
裁判の当日、櫻川さんは一家で東京スカイツリーに来ていました。
(大石邦彦アンカーマン)
「きょう、裁判に行く前になぜスカイツリーに?」
(櫻川さん)
「『せっかく東京に行くなら、裁判だけじゃなく観光も』と妻が」
(妻)
「前は山登りをしていましたが、今は登れないので。スカイツリーなら上れるので東京観光ついでに」
以前は、一家で登山などによく出かけていましたが、体が不自由になってからは初めての家族旅行です。
(長男)
「かわいそうだなって。頑張っているなと応援していました」
「私は歩けないんです。排せつができないんです」
そして、初の口頭弁論に向け、裁判所前に原告が集まりました。
(大石アンカーマン)
「集団提訴から4か月。きょうは第1回の口頭弁論です。原告団が今、やってまいりました」
初弁論では、櫻川さんをはじめ4人が証言台に立ち、国は、ワクチンによる健康被害に目を向けて検証すべきと訴えました。
閉廷後、原告からは改めて国と争う決意の声が。
(夫がワクチン接種後に死亡)
「街を歩いていても、なんでうちの主人だけが死んだんだと。その虚しさだけが残っています。コロナワクチンについては、国・マスコミが発表する情報では不十分だった。だから私は、国に責任を取っていただきたいと思います」
(櫻川さん)
「こんな甚大な被害件数にも関わらず、何があっても『重大な懸念は認めない』という結果ばかり。悲惨な事実に真摯に向き合わず(正しく)評価しているとは思えません。私は歩けないんです。排せつができないんです。これで重大な懸念がないと言えるのでしょうか」
医師は“新型コロナワクチンの影響” 国の結論は“評価不能”
櫻川さんは、体が不自由になって3年。今も毎日リハビリに取り組んでいます。全く動かなかった足が、ほんの少し力を取り戻しつつあります。
休職中の勤め先の会社もこの取り組みを認め、9月いっぱいの復職期限を半年間延長するといいます。
(櫻川さん)
「足の感覚が徐々に良くなっているような気がしますし、足の力も自分の意思で入る」
(リハビリの作業療法士)
「最初は立つのがやっとだった。『難しいのかな』と思ったが、櫻川さん頑張ったなと」
医師は、当初から新型コロナワクチンの影響だと指摘しましたが、国の結論は評価不能。関連はわからないとしたままです。
(櫻川さん)
「たらい回しにされている患者さんが大勢いる。病院が『“ワクチン後遺症”はあり得ない』と。なんで?と聞いたら『国が認めないから』と」
「訴訟に出る人だけじゃなくて、後ろには患者が1000人以上いる。それを僕たちは背負っている」
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