JRは12日、人気寝台特急「サンライズ出雲」について、10月中の一部運転を取り止めると発表しました。
理由は点検中に他の車両と接触し、車体が損傷してしまったというのですが、BSS山陰放送は、車両同士が接触する瞬間の映像を入手しました。
その時、一体何が起きたのでしょうか?

先月29日、鳥取県米子市にある後藤総合車両所。
定期検査のため入庫していたサンライズ出雲の車両が、構内を移動していきます。
しかし、次の瞬間。

「ガシャン」

突然の激しい衝撃音…車体も大きく揺れています。

撮影した人は
「ガシャンと大きな音がした。びっくりしましたね。何が起きたんだろうという感じになった」

これは、視聴者が米子市のJR後藤駅のホームから偶然撮影した映像。

JR西日本によりますと、先月29日、後藤総合車両所の車庫内で「サンライズ出雲」に使用する車両を移動させていた際に、隣接する線路に留置していた別の車両に接触。
車体の端の柱が損傷してしまったといいます。

澤田祥太記者
「こちらの構内で接触事故は起きました。車両の修繕に時間を要するため、10月中はサンライズ出雲の一部運休が余儀なくされました」

JR西日本 後藤総合車両所(米子市)

車両所内での移動のため一般客の乗車はなく、けが人などはいないとのこと。
しかし、車両の修繕には時間がかかるため、JRは10月14日~26日にかけて上下線8往復、合わせて16本の運転を取り止めると発表しました。

秋の行楽シーズンにも大きな影響を及ぼす今回の接触。
実は、昨今話題になった『あの車両』も関係していました。

撮影した人は
「サンライズを撮る前に、やくもを移動させているのが見えた。」

そう、実はサンライズ出雲が接触したのは、特急やくもの車両として使用されていた381系の車両。

特急やくもとして活躍していた381系車両

その役目を終え、廃車となる予定で車両所内の線路に留置されていたといいますが…

JRの担当者
「廃車予定の車両の留置場所が誤っていたことが接触の原因と思われます」

本来、別の場所にあるはずだった旧やくも。
なぜかサンライズの車両が通る線路に隣接する場所に置かれていたため、今回の接触が起きてしまったといいます。

撮影した人は
「大事故じゃないかなと思っている。今後、構内であれ、車両を移動させる際は他にぶつかるような車両などをしっかり確認した状態で入れ替えをすれば、今回のような事故は起きないと思う。そのあたりの安全確認はしっかりしていただきたいです」

なお、サンライズ瀬戸については通常通り運転するということで、JRは今後安全確認を徹底し、再発防止をはかりたいとしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。