暴行の罪に問われた男性の無罪が確定した後に、警察が保管している指紋などのデータを抹消するよう国に命じた名古屋高裁の判決をめぐり、警察庁の露木長官は先ほど、上告はおこなわないと明らかにしました。

露木長官
「総合的に考慮した結果、当該、指掌紋記録などを抹消するという結論については、警察庁としても争う理由がないと判断し、関係省庁と協議の上で、上告および上告受理の申し立てをおこなわないこととしました」

また判決の中で指紋などのデータの保管については立法化が望まれるとの言及があったことについて、「現在のDNA型データベースなどの制度運用を前提とする判断を示した裁判例もほかに相当数あり、裁判所の考え方も分かれている」と指摘した上で、「今回の判決をもって、直ちに立法などの措置が必要になるとまでは考えていない」と述べました。

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