富山県上市町の50代の男性が、マネーロンダリングの「秘密捜査」だとして、警察官や検察官をかたる男らが指定する口座に500万円を振り込まされ騙しとられる詐欺被害が発生しました。

富山中央警察署によりますと、8月13日、上市町在住の男性(50代)の携帯電話に、警視庁捜査二課の警察官を名乗る男から「男を取り調べたところ、あなた名義の銀行カードを使って資金洗浄していることがわかった。あなたが犯人である可能性が高い。宮城県警の担当につなぐ。これは秘密捜査だから誰にも言ってはいけない」などど言われました。

電話はその後、宮城県警の警察官を名乗る男に替わり、その男から教えられた通信アプリLINEのアカウントに指示通りに連絡したところ、ビデオ通話で男から警察手帳のようなものを見せられ、さらに逮捕状のような書類が送られてきたということです。

さらに、上市町の男性は、宮城県警の警察官を名乗る男に「これから取り調べをする。あなたの口座の資金調査をするので残高を教えてほしい。調査のために指定の口座にお金を振り込んでほしい。この後、担当検事に電話をつなぐ」などと言われ、資金状況について答えました。

その後、今度は、検事を名乗る男から電話で「一日の取引額を最大まで引き上げるとすぐに調査ができる」などと言われ、上市町の男性は携帯電話でインターネットバンキングで自分の口座の取引限度額を500万円まで引き上げて、指定された口座に500万円を振り込みました。

お金を振り込んだ後に、上市町の男性は、LINEで取り調べを受けたことを不審に思い、110番通報。詐欺に気づいたということです。

警察は、警察官や検察官を名乗り「他人に話してはならない」などと不安あおって、現金を要求するのは詐欺の手口だとして、警察官がLINEで逮捕状を見せたり取り調べをしたりすることはないと注意をよびかけています。

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