宮城県石巻市の下水道工事を巡り入札情報を漏らし、不正に工事を落札させたなどの罪に問われている石巻市職員の男ら3人の初公判が5日、仙台地方裁判所で開かれました。3人は起訴内容を認めました。

官製談合防止法違反などの罪に問われているのは、石巻市下水道建設課の課長補佐・星洋一被告(51)、下水道建設課の係長・寺内友和被告(47)、それに石巻市内の土木工事会社遠藤興業の元執行役員・遠藤光弥被告(68)です。

起訴状などによりますと、星被告と寺内被告は去年2月、石巻市発注の下水道工事の入札を巡り、最低制限価格を算出できる設計書を遠藤被告に渡し公正な入札を妨害したとされています。遠藤興業は最低制限価格を25万円上回る価格で工事を落札していました。

仙台地方裁判所

仙台地裁で開かれた初公判で3人は「間違いない」などとそれぞれ起訴内容を認めました。冒頭陳述で検察側は、星被告らと遠藤被告は「2013年頃に知り合い、入札情報をやりとりする持ちつ持たれつの関係だった」と指摘。そのうえで今回の犯行は星被告らが「工事を円滑に進めるため、遠藤被告に入札を持ちかけていた」と述べました。次回の裁判では被告人質問などが行われる予定です。

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