日本の南の海上に“3つの熱帯低気圧” 日本列島に影響は
現在、日本の南の海上に3つの熱帯低気圧があります。4日に新たに解析された日本の南にある熱帯低気圧、関東の南東の海上にある熱帯低気圧、そして日本のはるか東の海上にある熱帯低気圧(北東太平洋の海域から日付変更線を超えてきた元トロピカルストーム)です。
また、南シナ海には台風11号が存在していて発達の最盛期を迎えています。
気象庁進路予想(JMA)
台風11号は南シナ海を西へと進んでいます。非常に強い勢力となり、中心気圧は935hPa、最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルとなっています。台風11号はこのまま大陸方面へと向かう見込みです。
では、そのほかの熱帯低気圧は日本列島への影響はあるのでしょうか。気象庁やアメリカ・ヨーロッパなど海外の予報機関の予想も含めてみていきましょう。
気象庁 沖縄方面に熱帯じょう乱が進む予想も不確実性大きい
気象庁の週間予報支援図をみると、7日夜以降、沖縄周辺の海域にLマークがついています。これは熱帯じょう乱(台風または熱帯低気圧)を示しています。
予報分には「7⽇頃から、熱帯じょう乱が沖縄・奄美に影響する可能性がある。」としています。
気象庁の台風進路予想とは異なる、日々の天気予報で使われている数値予報モデルの計算結果です。こちらでも熱帯じょう乱を沖縄の南の海上に予想するデータがあります。ただ、予想が更新されるごとに熱帯じょう乱は不明瞭となってきています。
【画像で確認】10日(火)までの雨・風シミュレーション
週間予報支援図では、「⽇本の南に予想される熱帯じょう乱の予想は、各モデルとも初期値変わりしていて、モデル間の差も⼤きい。このため、沖縄付近に予想される熱帯じょう乱の予想には不確実性があることに留意。」としています。予想のブレ幅がまだ非常に大きな状態です。
アメリカ海軍&海洋大気庁 熱帯低気圧の進路予想
アメリカ海軍(JTWC)
アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
このうちアメリカ海軍は、関東の南東の海上にある熱帯低気圧についての進路予想を発表しています。そこまで発達することはなく日本の東の海上を離れて北上していく予想です。
【画像で確認】10日(火)までの雨・風シミュレーション
アメリカ海洋大気庁(NOAA)
アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報結果です。関東の南東の海上の熱帯低気圧についてはアメリカ海軍の予想と同じような傾向です。進路予想のばらつきも比較的小さくなっています。
一方、日本の南の海上に発生した熱帯低気圧についてもアンサンブル予報の結果を発表しています。こちらについてはそんなに発達させる予想はありませんが、進路はまだかなりバラつきが大きくなっています。
ヨーロッパモデルの進路予想は
ヨーロッパ中期予報センター
ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予想の結果です。関東の南東方向の海上にある熱帯低気圧についてはアメリカモデルの予想結果と大きくは変わりません。特に発達させる予想はなく、進路のブレ幅も小さくなっています。
一方、こちらは日本のはるか東も海上にある元トロピカルストームの熱帯低気圧の予想進路です。特に日本列島に大きく近づく予想はありません。
【画像で確認】10日(火)までの雨・風シミュレーション
※台風に関する情報について最終的には気象庁が発表する情報を参考にしてください
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