パリパラリンピックのパラ陸上は、日本時間3日未明から女子円盤投げ(F53)の決勝が行われ、高知市出身の鬼谷慶子(おにだに・けいこ)選手が、「15m78」の"自己ベスト"をマークし、"銀メダル"を獲得しました!
高知市出身の鬼谷選手は、中学時代に陸上競技を初め、高校時代はハンマー投げで国体(現:国スポ)に2度出場するなど活躍しました。20歳の時に難病の「ビッカースタッフ型脳幹脳炎」を発症し、左半身にまひが残る障がいを負いましたが、パラスポーツ・パラ陸上に取り組んで実力を付け、今年5月の「世界パラ陸上選手権」女子円盤投げに出場。この大会で「14m49」の自己ベスト・アジア記録をマークして2位に入り、今回初めてパラリンピックに出場しました。
鬼谷選手が出場する「円盤投げ・F53」クラスは、投てき台に椅子を固定して「座ったまま投げる」競技で、決勝には8人の選手が出場。1人の選手が続けて6回投げ、その中の最も良い記録で競います。
最初に登場したのは、ブラジルのエリザベス・ロドリゲスゴメス。5月の世界パラ選手権を制した"王者"が、「17m37」のパラリンピック新記録をマークした中、鬼谷選手は2番目に登場しました。
夫・健太さんのサポートでサークルに入った鬼谷選手は、投てき前に「いきまーす!」と大きく声を上げると、1投目からいきなり自己ベスト・自らのアジア記録を更新する「15m69」をマーク!続く2投目はさらに記録を伸ばして「15m78」の"ビッグスロー"を見せます!
その後も、全ての投てきで大会前の自己ベスト・14m49を上回り、6回の投てきのうち5回で「15m台」と"ビッグスロー"を連発!大舞台での勝負強さを発揮して、全体の"2位"に付けます。
その後、この記録を上回る選手は現れず、鬼谷選手の「2位」が確定!初のパラリンピックの舞台で、鬼谷選手は、見事"銀メダル"を獲得しました!
鬼谷選手のモットーは「どうせ、うまくいく」。「『絶対に』と言うと体に力が入って良いパフォーマンスが出なくなる。脳はネガティブな言葉を受け入れやすいので、『絶対に』ではなく『どうせ』と言う」と、大会前に話していましたが、その言葉通り、「パリで、どうせ、うまくいった」パラリンピックとなりました!
■2位:鬼谷慶子 決勝記録
1:15m69 2:15m78 3:15m09 4:15m07 5:14m64 6:15m15
■鬼谷慶子(おにだに・けいこ)
1994年12月21日生まれ、高知市出身。昭和小学校→高知学芸中学校→高知学芸高校→東京歯科大学。関東パラ陸上競技協会所属。中学時代に陸上競技を始め、短距離・砲丸投げ・円盤投げを経験。高校時代は円盤投げ・ハンマー投げに打ち込み、ハンマー投げで国体(現:国スポ)に2度出場。大学2年(20歳)の時に難病の「ビッカースタッフ型脳幹脳炎」を発症し、左半身にまひが残る。リハビリ中にパラ陸上・座位投てき種目に出会い、2022年から本格的に円盤投げに取り組むと、2024年5月の世界パラ陸上選手権で14m49cmのアジア記録を樹立し、銀メダル獲得・初のパラリンピック出場を決めた。
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