玉川上水など豊かな緑に囲まれた津田塾大・小平キャンパス(中央手前)=小平市で、本社ヘリ「あさづる」から(布藤哲矢撮影)

 新5000円札の顔となった津田梅子(1864~1929年)が創設した津田塾大。緑に囲まれた小平キャンパスの中央には、赤い瓦屋根の建物が見える。梅子の死去から2年後の1931年に完成した大学のシンボル・本館だ。  日本初の女子留学生として6歳で渡米した梅子。帰国後「男性と協力して対等に力を発揮できる、自立した女性の育成」を目指し、津田塾大の前身となる女子英学塾を開設した。小平キャンパスの完成を見届けることなく亡くなったが、その思いは時代を超え、令和の今も脈々と受け継がれている。  津田塾大の脇を東西に抜ける緑の一本道は玉川上水。江戸時代前期の1654年、現在の羽村市から新宿区四谷まで約43キロにわたって整備され、江戸市中に飲料水を供給した。  その後、導水路としての役目を終えて一時空堀状態となったが、住民らの要望を受けて1986年、清流が復活。現在は散策や通勤・通学路として、住民に親しまれている。近くに住む主婦安藤貴子さん(36)は「緑とともに古くからの歴史も感じられる。お気に入りの散歩コースです」と笑った。(岡本太) 

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