台風10号は紀伊半島沖を東南東に進んでいます。高知県内からは次第に遠ざかっていますが、爪痕や影響が残りました。

台風10号は31日午後3時には和歌山県潮岬の南東およそ60キロの海上を、1時間に15キロの速さで東南東に進んでいます。中心気圧は996ヘクトパスカル、最大風速は18メートルです。

26日午前11時の降り始めからの高知県内の雨量は、仁淀川町鳥形山で675ミリを観測。高知市では30日、自転車に乗っていた60代男性が風に煽られて転倒し、頭に軽いけがをしました。

▼遠藤弥宙アナウンサー
「かなり山の高い位置から土砂崩れが起きています。水も上の方からジャージャーという音を立てて流れ出しています。」

津野町北川では採石業者が所有する山林が幅30メートル、長さ100メートルにわたり崩れました。土砂はふもとの木桑川(きそうがわ)を越え、向かいの山林や町道を覆いました。ケガ人や孤立した集落はないということです。

▼採石業者社長
「いや、これはすごいなと思いました。50年間ここでやっているんですけど、こんなの初めて僕も見ましたので、現場に入ることはまだまだできないと思っています」

また、宿毛市橋上町(はしかみちょう)楠山(くすやま)の林道では、約7キロにわたり数か所で土砂崩れが発生。復旧作業が急ピッチで進められました。宿毛市によりますと道路の寸断により孤立状態となった住民2人と連絡がとれなくなっていましたが、31日朝、県の防災ヘリが現地に向かい、無事を確認したということです。

交通機関への影響です。31日も始発から運転を見合わせていたJR土讃線は安全が確認されたとして、午後3時半ごろから土佐山田ー伊野間で普通列車の運転を再開しました。ただ、大幅に本数を減らしての運転となっていて、特急列車は終日、運転を見合わせます。

また、土佐くろしお鉄道も中村・宿毛線、ごめん・なはり線共に、午後3時半ごろから普通列車の運転を再開しました。

空の便は全日空は羽田行きと伊丹行きの朝1便が、日本航空は羽田行きの朝1便の合わせて3便が欠航しました。ところで1日開催が延期された、サッカーJFL高知ユナイテッドSCとヴェルスパ大分の試合は、1日午後3時、春野陸上競技場でキックオフの予定です。当日は高知競馬場に臨時駐車場が設けられ、5分から10分間隔でシャトルバスが運行されます。

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