気象台によりますと、例年9月から10月は台風や秋雨前線の影響で災害につながるような大雨となりやすい季節です。
大雨などで目の前の道路が冠水している場合、どのような点に注意して運転すればよいか、JAFに話を伺いました。
アンダーパスが冠水…基本は「引き返す」
石川県加賀市では、28日、雷を伴った非常に激しい雨が降り、アンダーパスが冠水。車1台が水に浸かりましたが、運転していた人は逃げ出して無事でした。
JAF(日本自動車連盟)石川支部によりますと、2023年度に冠水や浸水、水没に関する救援依頼は石川県内で16件あり、最も多いのは「走行中の冠水」に関するものでした。
道路が冠水したとき判断に迷うのが「このまま進むべきか引き返すべきか」
JAFの加藤美帆さんは、「基本的には引き返して欲しい」と話します。
運転席から水位は分かりにくい
JAF石川支部・加藤美帆さん「冠水する可能性があるアンダーパスや高架下などには立ち寄らない、近づかないのが大事」
冠水した道路では運転席からは水の深さが分かりにくく、自分が思っていた以上に車が水に浸かってしまう場合があります。
JAFによる冠水したアンダーパスを想定したセダン車を使っての実験映像では、水位60センチで車の前方部分や後方のマフラーが隠れていることがわかります。
JAF石川支部・加藤美帆さん「車種によっても異なるので一概には言えないんですけど、吸気口だったり、マフラーに浸からないというのを目安にして頂ければと思います」
避けなければならないのはエンジンルームへの水の侵入です。
水位が低くてもエンジンルームに水は入る
国土交通省によりますと、マフラーや車の前方にある吸気口などからエンジンルームに水が浸入することでエンジンが停止し再始動しなくなる恐れがあります。
また、加藤さんは、水位が低かったとしても、対向車や、自分の車が巻き上げる水でエンジンルームに水が入ることもあると指摘します。
JAF石川支部・加藤美帆さん「もし浸かった段階で車がまだ動くようでしたら、後ろに引き返していただく。安全を確認しながら後ろに引き返してう回路に回っていただくのが最善です」
冠水した場所で車が止まってしまっても、天候などによってはすぐに救援できないこともあるとして、まずは車外に避難してほしいと話します。
JAF石川支部・加藤美帆さん「周囲の安全を確認しながら車外に避難していただく。水はすぐに水位が上がってしまう可能性があります」
さらに、水位が上昇すると外からの水圧で扉が開かなくなる場合もあります。JAFでは、予め緊急用の脱出ハンマーなどを車内に備えておくよう呼びかけています。
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