静岡県伊東市の高校生が農業とスポーツを組み合わせて地域を盛り上げるプランを考えました。ゲームを楽しみながら、農家の課題解決を目指す取り組みです。
静岡県立伊豆伊東高校。生徒たちは課題研究で地域を活性化させるビジネスプランを考えています。このうち、農業をテーマにする4人の生徒は実際に農家と会い、現場の課題を聞き取りました。
<伊豆伊東高校総合ビジネス科3年 中村友花子さん>
Q農家の問題は?
「人手不足とか高齢化があります。人を雇うとまたお金がかかっちゃうから手伝ってくれる人が必要なのかなと思いました」
伊東市で観光ミカン園を営む鈴木主さんです。鈴木さんの困り事はー。
<鈴木園 鈴木主さん>
「摘果という作業がありまして、これだとミカンの数が成りすぎなので、もぎ取って少なくしていきます。毎年の基本的な作業です」
摘果したミカンは地面に落としますが、落ちたミカンを拾うのは重労働です。
<鈴木園 鈴木主さん>
「ミカン狩り園では畑をきれいにする必要がありますので、大変な作業です」
そこで生徒たちが考えたのが、ミカンの回収と「スポーツ」の融合です。地面に落ちているミカンを拾い集めて、その重さを競います。
<生徒>
「疲れます。もう少しでいっぱいになります」
「しゃがんで作業したりとか、体が痛くなる」
農業を意味する「アグリ」。運動と農作業をかけ合わせた「アグリスポーツ」です。生徒たちは、農業の新しい形を模索する企業「クリエイト・アグリ」の高橋さんと検討を進めています。
<クリエイト・アグリ 高橋幹太代表>
「農業に触れる人が増えたらいいなと思っていて。きっかけの一つとしてアグリスポーツは期待できる。農業に興味を持ってもらって農業の課題解決に結び付けばいいと思っています」
<生徒>
Q10分はどうでしたか?
「あっという間でした。だけど10分でめっちゃ疲れました」
生徒たちは制限時間内にどれだけミカンを集められるか、10キロにより近づけた方が勝ち、などさまざまな競技を試しました。
<ミカン農家>
「畑がきれいになってうれしいです。始めは大変じゃないかと思ったんですけど、よかったです」
<鈴木園 鈴木主さん>
「楽しそうにやっているのがとても印象的で。農家にとって一番つらい摘果という作業をスポーツにしてしまおうという若者の発想に驚かされました」
ゲームを楽しみながら、農家の助けにもなるアグリスポーツ。生徒たちは今後、競技の方法を精査し、ビジネスプランとしてコンテストにエントリーする予定です。
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