史上最強クラスで日本列島に近づいた台風10号はけさ鹿児島県に上陸、その後勢力を弱めながらも九州を北上しています。北陸地方は9月1日以降、台風の影響を受ける予想で、富山県内でも対策が進められています。

嶋田万祐子記者:「こちらでは台風10号に備え、急ピッチで稲刈りをしています」

上市町のJAファームアルプスが管理する田んぼでは小雨が降る中、県産米「てんたかく」の収穫がおこなわれました。

JAファームアルプス 高田修一所長:「私としたら去年よりも(品質は)良いような気がするんですけど」

ことしの出来は上々だと言いますが、不安要素も…。

25日、県東部で降った豪雨の影響で、収穫の時期を迎えたイネは倒れ、田んぼの土もぬかるんでいました。そこへ追いうちをかけるように台風10号。

JAファームアルプス 高田修一所長:「水浸しの状態になるとコメの品質が悪くなりますから」

雨と風で稲穂が倒れて濡れてしまうと、そこから芽が出て品質が落ちてしまうといいます。

この日は雨でコンバインが使用できないためJA職員4人が手作業でおよそ150平方メートルの敷地にあるイネを刈り取りました。

JAファームアルプス 高田修一所長:「台風が来る前に(刈り取って)いい品質の商品として「てんたかく」の販売につなげたいなと思います」

秋の風物詩は台風が重なる可能性…

一方、開催期間中に、台風が最接近する見通しの「おわら風の盆」。“坂の町”では、台風対策がおこなわれていました。

西町の住民:「飛ばされたらまずいということで、とりあえず看板は付けない状態で、まだ準備段階という感じです」

おわら風の盆にあわせて毎年、設置している商店街の協賛看板は、強風で倒れてしまう恐れがあるため、 設置を見送っています。

各町では夜の町を彩るぼんぼりについても一度設置したものを撤去したり、設置を遅らせたりする対応がとられていました。

西町の住民:「飛ばされるとまずいので一応“棒”だけ立てている状態です」「晴れてくれればと思うんですけど…」

おわら風の盆行事運営委員会によりますと、現時点で中止は考えておらず、町流しについては、晴れ間を見ておこなうか、公民館の中で踊りを披露するなど各町での対応を求めているということです。

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