強い台風10号は県内を暴風域に巻き込みながら九州を北上しています。台風10号は29日午後3時半現在長崎県内に最も接近しているとみられます。

強い台風10号は雲仙市付近を1時間におよそ15キロの速さで北へ進んでいるとみられます。長崎県内はほとんどが風速25メートル以上の暴風域に入っています。県内ではこれまでに雲仙岳で38メートル、大村市と壱岐市で28.3メートル、長崎市で24.1メートルの最大瞬間風速を観測しています。

佐世保市では29日午前9時半すぎ、商店街のアーケード入口付近で看板が落下。その後、地面に落ちた看板の一部が強風にあおられて50代の女性に当たり、頭に軽いケガをしたということです。

目撃した人
「上の看板が完全に下に落ちた。けがされた方はそれを善意をもって引っ込めようとしてあおられてけがをされた」

このほか、県内では強風にあおられ転倒するなどして男女4人がけがをしました。また、台風にともない雨も強まっていて島原市では8月の観測史上最大となる1時間に59ミリの非常に激しい雨を観測しました。

雲仙市小浜町では29日午前10時すぎ、民家の裏の崖が高さ10メートル、幅20メートルにわたって崩れました。けが人はいませんでした。

30日正午までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▼県南部で250ミリ
▼北部で200ミリ
▼壱岐・対馬、五島で100ミリと予想されています。

また、台風10号の影響で諫早市や南島原市など11の市町でおよそ1万1000戸が停電しているほか、公共交通機関は軒並み運休や運転見合わせとなっています。

気象台は長崎県を含む九州北部地方に、30日午後にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まるおそれがあるとして警戒を呼びかけています。

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