長崎市出身のノーベル賞作家カズオ・イシグロさんのデビュー作「遠い山なみの光」が、広瀬すずさん主演で2025年夏に映画化されることになりました。
「遠い山なみの光」は長崎市出身のイギリス人ノーベル賞作家カズオ・イシグロさんが1982年に綴ったデビュー作です。
戦後間もない《1950年代の長崎》と《1980年代のイギリス》という時代と場所を超えて交錯する"記憶”の秘密を紐解いていくヒューマンミステリー作品で、日英合作で映画化されることになりました。
監督は映画「ある男」(2022年)で日本アカデミー賞を受賞した石川慶さんが、主演は広瀬すずさんが務めます。
今回の映画化にはカズオ・イシグロさん自身もエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねており、「物語そのものは、第二次世界大戦の惨禍と原爆投下後の急激に変化していく日本に生きた人々の、憧れ、希望、そして恐怖を描いています。今もなお私たちに影を落とし続けている、あの忌まわしい出来事の終結から80年を迎えるこの時期に、この映画が公開されることは、なんと相応しいことでしょう」というコメントを寄せています。
石川監督コメント
「いまだにこの特別な原作を自分たちの手で映画化しているとは信じられない思いでいます。この大きな原作に立ち向かう勇気を僕に与えてくれたのは、他ならぬ原作者のカズオさんの「この物語は、日本の若い世代の人たちの手で映像化されるべきだと思っていた」というお言葉でした。すでに撮了した広瀬すずさんは、紛れもなく戦後長崎に生きた悦子そのものだったし(本当に素晴らしかった!)、他にも考えうる最高のキャストスタッフが集まってくれました。イギリスからは、自分の青春時代に大きな影響を受けた数々の傑作映画を制作してきた、Number 9 Filmsが参画してくれています。特別な映画が出来つつある、そういう手応えを確かに感じています。来年の映画公開、ぜひ期待してお待ちください」
主人公の悦子を演じる広瀬すずさんコメント
「不安感を抱きながら演じる、そんな日々でした。難しくて、悩みながらでしたが、不穏な緊張感を感じるたび悦子に近づいているのを確信し、心強い座組の中お芝居できた事がとても宝物のような時間でした。希望を捨てず、光に向かって。まだまだ気が早いですが皆様に届く日まで、待ち遠しいです」
映画「遠い山なみの光」は来年夏に全国で公開されます。
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