島根県警出雲警察署は、27日、投資を手伝ったお礼の9万ドルを受け取るために必要だとSNS上で指示され、出雲市内に住む男性(60代)が38万円余りを騙し取られるSNS型ロマンス詐欺の被害があったと明らかにしました。

警察によりますと、男性は今年6月、X(旧ツイッター)で女性の「なみ」と名乗る人物と知り合い、LINE上でメッセージをやり取りして親近感を抱くようになりました。

「なみ」から「私は投資をしている。私は母親の介護で忙しいので、投資の取引口座の管理を手伝って欲しい」などと求められた男性はそれを承諾し、送られて来たURLで投資サイトに登録しました。

さらに「なみ」は、投資の先生という「ジョナサン」とサポートマネージャーという「エミリー」を紹介し、2人がLINEで指南した通りに男性が投資サイトを操作すると、数千ドルの利益が出たと表示されたということです。

「なみ」から、お礼に9万ドルを支払うので受け取るために現金をチャージして欲しいと連絡があって、男性は指示の通り7月18日に市内の金融機関のATMから10万円を、翌日には市内のコンビニのATMから28万3242円をそれぞれ別の個人名義の口座に振り込みました。

しかし、その後も9万ドルは引き出せず、さらに詳細不明のシンガポール銀行の凍結金や保証金80万円などの支払いを求めるメッセージが届きました。このため詐欺ではないかと感じた男性は7月26日に出雲警察署に相談し、被害届を8月21日に提出したということです。

警察では、SNSで異性を称する人物から投資を勧誘され、聞いたこともない投資専用アプリやサイトを勧められるとか、振込先が見ず知らずの個人名義だったり毎回振込先が変わったりする、お金を引き出そうとするとさらに高額な金銭を要求して来る、などが詐欺の典型的な手口だとして注意を呼び掛けています。

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