顔認証用タブレット端末が設置された山万ユーカリが丘線の駅の改札機=7日、千葉県佐倉市

 千葉県佐倉市のニュータウン「ユーカリが丘」を走る新交通システムで、顔認証乗車システムが全駅に導入された。国土交通省によると、鉄道事業法や軌道法に基づく公共交通事業者による本格運用は全国初とみられ、他地域でも採用に向けた動きがある。手を使わずに改札を通過でき便利な一方、顔画像流出などを恐れて利用を望まない人もいるとして、有識者は慎重な対応を求めている。  ニュータウン開発を手がける不動産会社「山万」(東京)は、自社で環状運行する「山万ユーカリが丘線」の全6駅で今年6月中旬までに、顔認証用タブレット端末を改札機の一部に設置した。  顔写真や運賃決済用のクレジットカード情報を専用サイトで登録すれば、改札を通る際に端末へ顔を向けると、写真と瞬時に照合される。未登録の人はこれまで通り、乗車券か定期券を使う。  2021年から実証実験を進めていた山万によると、ユーカリが丘線では全ての改札機で交通系ICカードが使えない。顔認証の整備費は、IC対応にする場合と比べて格段に減らせたという。


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