作業のミスにより中断している福島第一原発の燃料デブリの試験的な取り出しについて、東京電力は作業員からの聞き取りを進めていて、再開の見通しは立っていません。

福島第一原発2号機では、8月22日から燃料デブリの試験的な取り出しに着手する予定でした。ところが、装置に取り付けるパイプの順番に間違いがあり、作業を中断しています。

誤った順番に並べられたパイプ

東電は、27日も装置の組み立てに関わった元請け企業の作業員など十数人から聞き取り調査を進めていて、再開の見通しは立っていないということです。

県漁連会長「慎重に慎重のうえで」

一方、県漁連は27日、組合長会議を開き、東電の担当者が、作業の現状について、説明しました。

県漁連・野崎哲会長「私の生きている間に廃炉すべてが完了するのではないので、本当にひとつひとつ慎重にやっていっていただきたいと思います」

その上で、野崎会長はデブリの取り出しについて、「慎重に慎重のうえでやってもらいたい」と話しました。また、24日で処理水の海洋放出から1年が経ったことについては…。

野崎哲会長「約束は守られてはいるとは思えないが、破られているとも思わない。最後の一滴まで安全に海洋放出が進んで、なおかつ福島の漁業が存続していることが確認できるということが重要であると思っている」

このように話し、改めて放出に反対する立場を訴えました。

処理水の海洋放出

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