全国的にコメが品薄となる中、富山県の農家も“在庫なし”の状態です。関東関西から送ってほしいと言われても「すみません」としか言えず…。富山のコシヒカリ収穫は9月上旬で、もう少し辛抱。

東京ドーム5個分の水田でコシヒカリを中心に生産する富山市の農家に行き、コメが保管してある冷蔵庫を開けて中を見せてもらいました。すると、驚きの光景が…

アルノウカ・喜多千晶代表:「もう完全にない。足りない。足りていない状態です。7月半ばくらいからもうこういった状態で」

アルノウカ・喜多千晶代表:「それ以降は、お客さんにも無いですとしかお伝えするしかなくて」

この農家が去年収穫したコシヒカリは、30キロ・500袋分。しかし、想定を超える注文があり7月半ばに在庫が底をつきました。これまでこんなことは「経験したことがない」と言います。

これまで県外からの問い合わせはあまりありませんでしたが、今年は8月に入ってからも県外からの相次いでいるといいます。

トアルノウカ・喜多千晶代表:「関東・関西のほうはもうない。全くコメが買えないから送ってほしいというのうが結構…。問い合わせが最近多くなってきても すみませんって」

農林水産省によりますと、ことし6月末までの全国のコメの在庫量は156万トンで統計のある25年間で最も少なくなっています。

去年の猛暑でコメの収量が減ったことやインバウンドによる需要増加などが要因として考えられています。

富山県内でも、去年の猛暑は品質に影響し、県産コシヒカリの1等米比率は48%まで低下しました。今年も連日の猛暑でコメの品質が心配されますが…。

トアルノウカ・喜多千晶代表:「見た目ではなかなか判断しづらくて、収穫して米粒を見てみてみないと(わからない)。去年の暑さよりまだ今年の方がマシかなと、雨も降っている分」

猛暑だった去年、喜多さんが生産したコシヒカリは、1等米は半分程度だったといいます。

今年は、暑さにも負けないコシヒカリを目指して肥料や土づくり、水管理などを一から見直しました。去年よりも雨が降っていることもあり、品質の高さに期待を寄せています。

トアルノウカ・喜多優莉子さん:「県外、今、特に東京とかの人も本当にコメが無い状態が続いているというんで、より多くのひとに富山のコメを食べてほしいので、全国に発信していけたらいいなと思います」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。