膵臓がんを公表した富山県氷見市の林正之市長は25日、ことし10月末ごろをめどに市長を辞任することを明らかにしました。突然の発表に市民からは驚きと不安の声が上がっています。

25日に辞任の意向を明らかにした氷見市の林市長は、26日も高岡地区広域圏事務組合の理事会に出席するなど、公務をこなしました。

関係者によりますと、林市長はきのう市内で開いた活動報告会で、来年4月の任期満了を待たずことし10月末をめどに市長を辞任する考えを示したということです。

報告会では「膵臓がん」の進行はステージ4と説明した上で「市長職を続けるのは困難。治療に専念したい」と話したということです。

今月8日の記者会見では自身の病状について次のように説明していました。

氷見市 林正之市長「病名は膵腫瘍ということでございます。ただ肝臓にも転移が確認されたということでございまして。転移があるということは悪性腫瘍じゃないか。いわゆるガンだというふうに私は認識しております」

今月8日の記者会見

この時は、抗がん剤などの治療を受けながら公務を続ける意向を示していました。

関係者によりますと、林市長は、10月中に能登半島地震による液状化対策の方針を示した上で治療に専念したいとして、辞任の時期は10月末がめどだということです。

林市長の突然の辞任表明に市民は…

女性「本当はもうちょっとがんばっていただけたらよかったかなとは思うんですけど。仕方がないですね。残念です」

男性「頑張っておられた方やからちょっと残念ですね。次の方がどこまでやってくれるかというところもあるのでそこら辺は次の方に期待するしかない」

市内でも被害が大きかった姿地区。本格的な解体が始まり復興に向かう最中での突然の市長の辞任に…。

女性「頑張りすぎだったんだよ。この地震のことも一生懸命やっとられるもん。次変わられる方がどういう風な政策でやられるのか。これ続けてやってもらえればいいんだけど」

男性「我々とすれば今の熱意を持って復興に向けて市長にぜひ頑張っていただきたいという思いは十二分にあるんですが、一刻も早く治療に専念してもらいたいという思いです」

市長選の時期については、10月27日投開票の県知事選挙と同じ日程で調整が進むとみられています。林市長は27日午後、臨時の記者会見を開き、詳細について話す予定です。

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