東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理した後の放射性物質のトリチウムを含む水の海洋放出で、東京電力は25日、通算8回目の放出を終えたと発表した。

福島第1原発の原子炉建屋と処理水タンク=本社ヘリ「おおづる」から(2021年4月)

 東電によると、8月7日に開始し約7900トンを放出し、トリチウムの総量は約1兆6000億ベクレル。放出中に原発周辺の海水に含まれるトリチウム濃度が最も高かったのは、15日に採水した1リットル当たり9ベクレル。放出基準の1500ベクレルを満たしているとする。これまでの最高値は5月3日に採水した29ベクレルとなっている。  海洋放出は昨年8月24日に始まり、1年が経過した。前年度は4回(計約3万1200トン)放出し、本年度は今回を含め4回(計約3万1500トン)実施した。次回は9月末までに開始する計画を示す。本年度は7回計約5万4600トンの放出を予定している。(荒井六貴) 

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