静岡県裾野市のサウナ施設です。暑い夏でも、県の内外から多くの人が訪れます。サウナで、“ととのった”後には、しずおか産の食べ物が提供されました。

<サウナ利用者30代男性>
「風呂上がりのアイスじゃないですけど、さっぱり食べられて、かつしょっぱい感じがあるので、体の中から健康を感じるような。これおいしい」

<サウナ利用者40代女性>
「(サウナとは)意外な組み合わせですけど、結構おいしいです。身体に馴染む感じがすごくします。」

今回の「しずおか産」は、青みかんのタレを使った「サウナところてん」です。

作ったのは、明治2年創業の静岡県清水町の栗原商店です。

<栗原商店 栗原康浩社長>
「ところてんにはミネラルが含まれているので、冷たいところてんで補給するのは最高じゃないかと。オリジナルでサウナ専用のところてんを作りたいということで」

ミネラルは、汗をかくと体から水分とともに排出されてしまい、不足すると貧血や疲れやすくなる恐れがあります。それを、ところてんで補ってもらおうというのです。

ところてんの材料、天草は日本一、質が良いとされる伊豆半島や伊豆大島で育ったものです。

<栗原商店 栗原康浩社長>
「色もね、黄色かったり白かったり緑とかあるんですけど、固さもだいぶ違いまして、例えばこの辺とか触ってもらうと」
<東部総局 竹川知佳記者>
「かなり固いですね、痛いくらい固い」

<栗原商店 栗原康浩社長>
「こっちになるとやわらかいんですね」
<東部総局 竹川知佳記者>
「あ、フワフワしてますね」

ブレンドすることで、コシと粘り、歯ごたえのある食感がうまれます。

煮込むのは、約5時間。さらに、絞ったところてん液を常温で約15時間かけて、固めて完成です。今回、サウナ向けの商品を作るにあたり、タレには青ミカンを選びました。

<栗原商店 栗原康浩社長>
「酸味を強くして、さっぱりとカラダが火照っていても、おいしく感じてもらえること。ただ、酸味が強いと、お酢を多く入れることになるので、柑橘系の香りでおいしくさっぱりとした酸味がとれる」

青ミカンにはクエン酸が含まれていて、疲労物質(乳酸)を分解して新陳代謝が高まると期待されています。

サウナ上がりの食事には、肉やカレーなど、ボリュームのあるこってりとしたメニューが好まれます。

青ミカンは真逆のさっぱりとした味ですが、大好評となりました。

<50代男性>
「のどごし良いですね。僕、初めてところてん食べたんですけど、全然いけました。」

<30代男性>
「疲労回復効果もありそう。新しいサウナの完全食みたいな」

サウナの支配人は狙い通りだといいます。

<サーマルクライムスタジオ富士 山田英介支配人>
「サ飯=味の濃いものって捉えられる施設さんも多いんですけど、逆に言うと(サウナ後は)五感がすごい研ぎ澄まされているので、そちらに私たちはフォーカスをしていこう」

高い評価を受け、ところてんの新たな可能性に期待が高まります。

<栗原商店 栗原康浩社長>
「ところてんはどっちかというと高齢の方が食べるイメージも多いんですけど、それを若い方にも食べてもらえるようにね、なってくれればいいなと」

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