先月の大雨で大きな被害を受けた山形県戸沢村にある唯一の小中学校で、きょう始業式が行われました。

そこには友達と始業式で再会できたことを喜ぶ子どもたちの姿がありました。

児童と生徒合わせて220人が在籍している小中一貫校、戸沢村立戸沢学園では、きょう始業式が行われました。

佐藤雅彦 校長「普段当たり前のように感じていた日常が、実はとても脆く、そして貴重なものだと痛感しました。この夏の経験を通し、私たち一人一人が今できること、これからやるべきことをしっかり考え、前向きに一歩ずつ進んでほしいと思います」

戸沢村では先月の記録的な大雨で、蔵岡地区や古口地区などで浸水や冠水などの甚大な被害に見舞われました。

1か月近く経った今でも、村内では94人が避難生活を続けています。

未だ、大雨の爪痕が残る中、児童と生徒の代表は、授業やクラブ活動など二学期に頑張りたいことを発表し、気持ちを新たにしていました。

山口真歩 教諭「一人ひとりが協力したり、皆がそれぞれできることをやっていけば、人はつながっていくと思うので、二学期心がけてほしい」

始業式の後はそれぞれの教室に移動し学級活動が行われました。

中学2年生にあたる8年生の教室では、大雨当時の状況を振り返ったり、夏休みの過ごし方などについて話したりする姿が見られました。

髙橋舶さんは、家族3人で蔵岡地区のボランティアに参加。

寺の墓の泥掃除をしました。

8年生 髙橋舶さん「(墓を)スコップとか使うと傷ついちゃうので手で全部取ってきれいにした」

8年生 斉藤希歩さん「クラスの皆が、無事で本当によかったなというのが一番最初に思ったことです」

斉藤希歩さんは、自宅が床上浸水する被害に遭いました。

8年生 斉藤希歩さん「一階の床はすべて浸水してしまってテレビとか洗濯機は壊れた状態です。1、2週間くらいは避難生活を送っていました。生まれてきた中で一番すごい雨や雷の量で、とても怖かったです」

自分自身が被災しながらもボランティア活動に参加していました。

8年生 斉藤希歩さん「私の家も大変だったのですが、それ以上に大変な蔵岡地区というのがあるので、少しでも自分の力で助かる人がいればいいな」

斎藤さんのモットーは、「どんなときも笑顔でいる」こと。バレー部の先輩たちの姿から笑顔の大切さを学んだといいます。

8年生 斉藤希歩さん「(Q.ボランティア活動の時笑顔は心がけられた?)緊張していてちょっとだけ笑ったくらいで、表情は硬かったかな?と思います」

友達と始業式で再会できたことを喜びながら、村の一刻も早い復旧を願い…

児童、生徒の新学期がはじまりました。

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