「ICT」=情報通信技術が教育や農業など様々な場面で活用されています。

建設現場でも導入され、人手不足の解消につながるか注目されます。

山梨県中央市大鳥居の農地の区画整備現場です。

ここに、建設業界が抱える問題解決に期待されている重機が導入されました。

それが・・・3Dマシンコントロール チルトローテータです。

アクティオ山梨支店 秋山侑介さん:
「俗にいうショベルカーですね。建設業会ではバックホーと言うことが多い。そちらのICT建機になります」

この重機は、建設機械のレンタルなどを行う「アクティオ」が所有するICT建設機械のひとつで、山梨県内の現場で導入されたのは初めてです。



この重機にはGPSが搭載され、入力した平面図や横断図などの3Dデータを基に作業をアシストします。



これにより目印となる杭を打つなど事前に行う作業の必要はなくなり、作業員1人で工事できることもメリットです。

建設会社 三枝組 一ノ瀬正士 土木部長:
「今、建設業でも人手不足といわれているなかで若手でも乗れる。ベテランのオペレーターでなくても仕上げることができるという機械です」

県内の6月の有効求人倍率は全体が1.28倍なのに対し、土木作業員は5.83倍、現場監督などの技術者は7.29倍で、建設現場は慢性的な人手不足に悩まされています。

この重機を使えば複数で行っていた作業が1人で済み、経験が少ない若手でもベテランと同じクオリティで仕上げることも可能です。

さらに!

建設会社 三枝組 一ノ瀬正士 土木部長:
「1台で2台、3台分の役割ができるという利点があります」



ショベルカーは従来、施工場所の正面に移動してバケットと呼ばれるアームを降ろすため、移動と作業を繰り返す必要がありました。

一方、この重機はバケットが45度傾く上に、360度回転するため、場所を移動せず幅広い面積の作業が行えることが可能で、作業時間の短縮につながります。

建設会社 三枝組 一ノ瀬正士 土木部長:
「3、4日予定していたものがこの機械で施工したことによって2日で形になったということが体感できている」

しかしレンタル価格が通常の重機の2倍以上であることが課題です。

アクティオ山梨支店 秋山侑介さん:
「ICTに携わってからお客様の評判は非常に良い。施行が早く終わったという声を聞いている。製造メーカーと協力してICT建機が当然として使われていくような将来になれば良いと思う」

建設業界の人手不足解消にはICT技術の普及がカギを握っていると言えそうです。

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