普天間基地の名護市辺野古への移設に向けて、防衛省は20日にも大浦湾側の埋め立て工事に本格的に着手する見通しです。
普天間基地の辺野古移設をめぐり、軟弱地盤のある大浦湾側での工事について、政府は去年、反対する県に代わって地盤改良の工事に伴う設計変更を承認しています。
着工すれば設計変更に基づく初めての本格的な工事となり、大浦湾では20日午前、作業員らが資材とみられる物を船で運ぶ様子が見られました。
一方、大浦湾につながるキャンプ・シュワブのゲート前では、工事に反対する市民らが抗議の声をあげました。
工事に反対する人
「大浦湾に杭が打たれるのと同時に、僕自身の心にも杭が打たれるような気がして。本当に怒っています」
軟弱地盤の改良工事では強度を高めるためにおよそ7万本のくいが打ち込まれる予定です。
一方、県は大浦湾側の埋め立て工事に着手する前に防衛省と県が事前に協議すべきだとして、沖縄防衛局に対してこれまで7回にわたって環境保全対策などの質問をしてきました。
事前協議がないなかでの工事着工に玉城知事はー。
玉城知事
「これまで7次290問にわたって防衛局には質問を繰り返していますけど、公水法上の理解という観点から我々は質問を繰り返しているが、まだその協議が調っていない状況だと我々は考えています」
Q:(県の)今後の対応は?
「これからも公水法にのっとって我々は精査をしていきたいと思いますし、精査は協議の途中であるという認識から、工事はすべきではないと防衛局には伝えていきたいと思う」
玉城知事は「協議が調うまで工事は行うべきではないというのは県の一貫した考え」だと語気を強めてコメントしました。
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