報徳・創成館・早稲田実業を破り、夏の甲子園初めての3勝でベスト8に名乗りを上げた島根代表・大社。堅い守備と全力の全員野球が感動を呼んでいますが、チームは特別な思いを持って夏の大会に臨んでいました。
先月9日、島根県東部を中心に記録的な大雨が降り、学校がある出雲市大社町では、日御崎地区へ通じる唯一の県道が崩落。地区全体が孤立するなど甚大な被害が出ました。
大社のチームスローガンは「一致団結」。
島根大会では、ひとりひとりの思いをつないで、不便な生活が続いている人たちへ野球を通じて伝えたい思いを胸に抱いていました。
大社 石飛文太 監督
「OBの方も含めて、関係の方々もおられると思いますので、その方に少しでも勇気が届けられたらいいなと思っています」
大社 石原勇翔 主将
「地域で応援していただいているので、自分たちも一戦一戦しっかり一生懸命勝ち切って甲子園に出場したいと思っています」
1992年以来の甲子園出場を決めると、石原主将は球場に集まった人たちへ感謝の言葉を述べました。
大社 石原勇翔 主将
「先日、日御崎で大雨で被害に遭った方々やOBの方々にも本当にたくさん応援してもらいました。本当にありがとうざいました」
そして甲子園では強豪たちを次々と撃破。文字通り「一致団結」のプレーが地域を超えた感動を呼んでいます。
大雨による道路崩落現場では、今月11日にようやく新たな迂回路が開通し、地区の住民など限定で、自由な往来が再開されました。しかし観光客などの車は、この迂回路を利用することはできず、観光業などの復興はまだまだ厳しい状況が続いています。
野球の力で地域貢献をしたい。地元に大きな勇気を与える大社は19日の準々決勝、ベスト4進出をかけて、第4試合で鹿児島代表・神村学園と対戦します。
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