北海道知床半島沖で観光船が沈没した事故から23日で2年です。

 北海道斜里町では事故から2年を迎え、午後1時から追悼式典が行われました。

 式典で斜里町の山内浩彰町長は「このような事故が知床の海で、山で二度と起こらないよう、安心して訪れてもらえるよう、何をすべきか、この問いをくり返し、安全安心を積みかさねていくことを誓います」などと式辞を述べました。

 そして、式典に出席した乗客家族や関係者らが、黙とうを捧げました。

 知床遊覧船事故被害者追悼式実行委員会の野尻勝規委員長は「知床斜里に住む多くの町民にとって、あの事故の記憶は、忘れることのできないもので、地元事業者にとっても、危機管理の重要さを思い知らされることとなった。事故を契機に、知床半島における緊急網や通信サービスの整備も進められている」などと、安全対策を地域一体で進めていく決意を述べました。

 最後に、出席者による献花が行われ、追悼式典は40分ほどで終了しました。
 
 知床半島沖で観光船が沈没した事故では、20人が死亡し、今も6人の行方が分かっていません。

献花に訪れた町民(23日午前11時)

 斜里町に設けられた献花台にも、朝から町民らが訪れ犠牲者に祈りを捧げました。

献花に訪れた町民(23日午前11時)

 この事故をめぐっては、乗客の家族の弁護団が運航会社「知床遊覧船」と桂田精一社長(60)に対し、損害賠償を求めて提訴することを明らかにしていて、早ければ5月下旬にも札幌地裁に訴えを起こすとしています。
 
 午後1時からの追悼式典には、乗客の家族や関係者らが参加していますが、桂田社長の姿はありません。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。