南海トラフ地震の臨時情報が発表され、日頃の備えの再確認が呼びかけられていますが、「備え」についてシリーズでお伝えします。
今回は「避難」についてです。
避難する際に気を付けたいことや普段から意識しておきたいポイントを取材しました。
国土交通省が運営「重ねるハザードマップ」
話を伺ったのは、宮崎市に住む防災士の伊藤照夫さん。
災害が発生する前に、ふだんから「ハザードマップ」などを確認しておくことが大切だと話します。
伊藤さんが特におすすめするのが、国土交通省が運営するWEBサービス「重ねるハザードマップ」です。
(NPO法人宮崎県防災士ネットワーク宮崎支部 伊藤照夫さん)
「自分が避難しようと思った時に、どこに避難所があるのか、一時避難所がどこにあるのか、避難場所がどこにあるのか、この『重ねるハザードマップ』のなかにでてます。こういうのを活用するのは非常に有効だと思います」
「避難場所」と「避難所」の違い
そして、この「避難」の際に気を付けなければいけないのが、「避難場所」と「避難所」の違い。
一時的に難を逃れる所が「避難場所」、自宅で生活できない場合にしばらく生活する場所が「避難所」であることを理解しておく必要があると指摘します。
(NPO法人宮崎県防災士ネットワーク宮崎支部 伊藤照夫さん)
「『避難所』というのは、大きな地震がった場合にはすぐ開設はしていません。『ここは余震が来ても大丈夫だ』とわかった段階で初めて開門してくれますから、それまでは行っても入られない」
ブロック塀、窓ガラス 身近にあるものが危険を及ぼす可能性
また、避難する際、気を付けたいポイントは…
(NPO法人宮崎県防災士ネットワーク宮崎支部 伊藤照夫さん)
「ブロック塀などは非常に危険です。このブロック塀がひょっとしたら倒れてくるかもしれません。それと家があって窓ガラスが割れて落ちてくる可能性もある」
身近にあるものが危険を及ぼす可能性があることを頭に入れて行動する必要があります。
地域とのコミュニケーション 家族で話し合うことの重要性
一方、NPOみんなのくらしターミナルの初鹿野 聡 さんは、避難するにあたって日ごろから地域の人とのコミュニケーションが大事だと指摘します。
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡 代表)
「あらかじめ避難できる場所には、日頃からコミュニケーションをとっておく。つながりを持っておくというのがとても大事。とりあえず(避難)となるとわかっていないといけない。どこに行けばいいのかをわかっていないといけない」
災害が発生した際、命を守ることに直結する「避難」。
初鹿野さんは、家族で話し合うことの重要性を訴えます。
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡 代表)
「命がなければ、食べることも、避難所に行くことも、家族に会うこともできません。それを子どもにもしっかり伝えてください。生きるために何をすればいいかというのを、もう一度しっかり家族で話しておく。ぜひ、そこをお願いしたい」
(スタジオ)
「物の備え」も大事ですが、地震が発生したときのことを頭の中で想定しておくことも大事だということがわかりました。
避難場所や避難経路を確認し、家族で話し合っておくことが大切ということですが、子どものいる家庭の場合、地震発生が休みの日、家族で一緒にいる時とは限りません。
休みの日なのか、通学途中なのか、その時々で変わってきます。これらも含めて、ぜひ、家庭で話し合ってみて下さい。
※MRTテレビ「Check!」8月14日(水)放送分から
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