今年のインターハイは3位。バレーボールの強豪として全国的にも知られる熊本県の鎮西高校。

実は、選手たちは、体育館などのインドアで行う「6人制」だけでなく、「ビーチバレーボール」でも好成績を残す“二刀流”でした。

日本一 8回を誇る名門鎮西高校バレーボール部。

7月下旬、インターハイを目前に控えたタイミングでも、トスやレシーブなどの基礎練習を徹底していました。

この練習のあと、数人の選手が体育館から出てきました。

ーーインドアではなく何を?
「ビーチバレーをしに行きます」

一体どこにビーチが?

照りつけるの真夏の太陽、はだしにサングラス…見かけの印象もガラリと変わってビーチバレーボールに打ち込みます。

しかし…ここは学校内。

今年6月、グラウンドに専用のコートが完成しました。

就任50年目の名将、畑野久雄(はたの ひさお)監督の発案で「ビーチバレーでも日本一を目指そう」と環境が整備されました。

鎮西高校バレーボール部 畑野久雄監督(79)「インドアでチャンスのない子がいますから、そういう子をできるだけ試合に出したらどうかと。本人たちもくすぶっていたと思いますが、ビーチバレーがあったことで活きてきた」

実は、これまでも「インドアの6人制バレー」の強化・鍛錬も兼ねて、熊本県芦北町のコートへ通い練習をしてきました。

その甲斐あって、3年生の冨永・2年生の篠原ペアはビーチバレーの九州大会に出場するまでに。そして、3年生の池田・山下ペアがビーチバレーを始めてわずか1年足らずで去年の国体でベスト4。今月の全国大会で日本一を目指すほどに成長しました。

はだし、サングラス、焼けた肌

ほかの選手たちと比べると、日焼けの差は一目瞭然。

ーー日焼け対策は?
「していないです」「もう諦めました」

4人は「インドアの6人制」と「ビーチバレー」の二刀流!

「板張りの床の上」と「砂の上」でのプレーにうまく順応しています。

(左)山下聖斗選手・(右)池田大心選手

山下聖斗選手(3年)「ビーチバレーボールは体全体を使って飛ばないといけないので踏み込みの力を意識してやっています」

砂に足を取られてすべての動作が一段と体力を奪う一方、柔らかい砂の上だからこそ体幹が鍛えられるというメリットも。

池田大心選手(3年)「インドアではサーブキャッチが安定したり、球際のボールを取れるようになったり(ビーチバレーをして)良かったです」

専用コートの完成でビーチバレーの練習も存分にできるようになった鎮西。ビーチバレーでも名門へ。

池田・山下ペアは、日本一を目指し練習を重ねます。

山下選手「(ビーチ)の全国大会に出られるのもあと2回ですし、チャレンジャー精神で1戦1戦勝って、優勝できるよう頑張ります」

池田・山下ペアは、8月11日まで行われた全日本ジュニア選手権は惜しくも準々決勝敗退でした。次の照準は、9月、佐賀県での国民スポーツ大会です。

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