今月8日の日向灘の地震で、大崎町では鹿児島県内最大の震度5強を観測しました。町は被害の調査を進めるとともに、今後、規模の大きな地震が起きることを念頭に、住民に防災への備えを呼びかけています。

(小牟田詔子さん)
「(来ているのは)電気だけ。(Q.生活できないですね?)できないの。ここではですね」

地震で被災した大崎町で、仕出し料理店を経営する小牟田詔子さん(81)です。発生当時は4階建ての1階にいました。

(小牟田詔子さん)
「お昼の仕出しを済ませて、ここに立っていた。そうしたらガラッガラッときたから。外に出たら危なかった」

片づけを始めたものの、店の中は揺れによる被害がそのまま残されています。

地震から5日、小牟田さんは近くの妹の家で暮らし、店の再開に向けて動いていますが、住む場所は変えるつもりです。

(小牟田詔子さん)
「ここでは暮らせません。生活をする意思が無くなった。体験したことがあまりに強かったから」

住宅被害のほかにも…

(記者)
「大崎町の中心部です。住宅倒壊だけでなく、地盤の隆起に伴う被害や、ブロックの倒壊など多くの被害があり、復旧に向けた調査が進められています」

住宅被害や道路、水道の漏水など、町の中心部では今月10日現在、あわせて27か所の被害が出ています。町の職員らが13日、被害の状況を確認しました。

町の中心部は周辺に比べて泥炭層で地盤が柔らかいとして、住民一人ひとりが備えに努めて欲しいと訴えます。

(大崎町・上橋孝幸課長)
「一帯は地盤が弱いといわれているので、こうした大きな地震が来ると、こういった状況になる。危険を感じた場合は、町が指定する避難所に来ていただくこと、高台へ避難していただくことが一番大切」

気象庁は、大地震発生後には同じ地域で再び同程度の地震が起きる可能性があるとして、最大震度6弱程度の地震に注意を呼びかけています。

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