13日、能登半島地震で大きな被害を受けた富山県氷見市の墓地では、倒壊したままのお墓に花が供えられ地震の爪あとの深さを感じさせます。

富山県氷見市朝日丘にある市営の村上墓地では、元日に起きた地震の影響で敷地にある墓石の半数以上が倒壊するなど被害が出ています。

盆の入りのきょうは朝から家族連れらが次々と訪れ、花や線香を供えると静かに手を合わせ、先祖をしのんでいました。

墓参に訪れた人:
「ここ後ろだけ下がっとった。これ後ろまで下がってたんや。お参りしたくても中にお骨も引き上げられたところもあるしね。ここの人たち大変やわ」
墓参に訪れた人:
「業者が間に合ってない。墓やめちゃう人が多いじゃないんですか」

被害があったのはこの墓地に限ったことではなく、各地で盆の時期までに修復作業が終わらずに、ブルーシートがかけられたまま花が添えられている墓も多く見られます。

中には墓石が倒壊したままの墓に手を合わせる人たちも‥

「全然ダメ。全部壊れてしまった。お骨全部出てて。墓石の上の大きい部分は壊れてしまったからもう(直さない)ことにした」

氷見市内の石材店には修理の依頼が殺到していますが追いついておらず地震をきっかけに墓じまいを決断する人も多いとみられます。

市内でも被害が大きかった姿地区。住民が相次いで転出する中、地区に残ると決めた花木さん家族も倒壊した墓の前で手を合わせました。

花木尚子さん:
「やっぱりお墓には手を合わせたい(納骨堂は)開けられないけど先祖が一緒におられるから」「お墓の形も大事だけども、私のじいちゃんとかばあちゃんがいるのは変わらないので、石が倒れいるから行かないという選択肢はなかった」

一方、市内の観光スポットには…

記者:「氷見市の番屋街では、県外ナンバーの車が多くみられ家族連れでにぎわっています」

観光スポットである、ひみ番屋街にはにぎわいが戻り、氷見の「売り」である海の幸が多くの人に笑顔をもたらしていました。

大阪府からの旅行客:
「ちょっとまだ地震の影響とかちょっとあるのかなとは思いましたけど、こうやって来るのも復興にもなるんで楽しかったです」


ひみ番屋街によりますと、12日までの3連休の入り込み客数は、多い日で1万4000人と通常の休日のおよそ4倍にも上るということです。

番屋街ではお盆休みのピークを15日までと見込んでいます。

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