先月(3月)、60年の歴史に幕を下ろした岡山市民会館。10月からの解体工事を前に会館の思い出や歴史をメモリアルとして残すことになりきょう(22日)、検討会が開かれました。
先月、惜しまれつつ閉館した岡山市民会館。高度経済成長期の1963年、地域文化の発信拠点として開館し、コンサートや地域のイベント、発表会、結婚式など様々なシーンで活用されてきました。八角形の建物や備前焼風のタイル張りの外観が特徴です。解体はすでに決まっていますが、跡地の公園などにオブジェやメモリアルを設置できないか検討するためきょう、県の有識者が集まり会館を視察しました。
案内するのは元岡山市職員で一級建築士の石田尚昭さん。まずは外からも見ることができ岡山市民会館の象徴でもある色とりどりのモザイクガラスです。
(石田尚昭さん)
「これは、技術的にとることは難しいですけど、とることはできる。一つずつでも取れるだろうしなんぼかまとめて取れるだろうし」
このほかにも東京芸術大学教授で日本画の革新者として知られる故・吉岡堅二さんが手がけた壁一面のレリーフや客席やテラス、手すりのデザインなどそれぞれのこだわりについて説明が行われました。このあとの検討会ではモザイクガラスはぜひ残してほしい、映像とナレーションで歴史を残してはどうかなど多くの意見が出されました。
(岡山市文化振興課 熊代健一課長)
「長い間親しまれてきた思い出のある施設だと思っていますので、そのへんは丁寧に後世に伝えていけるような形で何ができるのか考えてまいりたいと思います」
解体工事の入札は5月末に予定されています。岡山市ではきょうの意見を踏まえてそれまでに保存・活用する部分を決定するとしています。
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