「頂き女子りりちゃん」に言い渡されたのは、懲役9年、罰金800万円の判決。面会の時に見せていた笑顔は無く、裁判長からの問いかけにも答えることはありませんでした。
「頂き女子りりちゃん」こと、渡邊真衣被告(25)。透明なフレームの眼鏡をかけ、黒い半袖シャツにピンクの靴下をはいて、きょうの法廷に現れました。
渡邊被告は50代の男性3人から1億5500万円以上をだまし取った詐欺の罪と、金をだまし取るための「頂き女子」マニュアルを販売するなどした詐欺幇助の罪、およそ4000万円を脱税した所得税法違反の罪に問われています。
留置施設で面会した記者に明かしていたのは、ホストにハマった過去。新宿・歌舞伎町のカプセルホテルに住むようになり、風俗店で金を稼いではお目当てのホストに貢ぐ生活。しかし、多額の売掛金に行き詰まります。
そこで始めたのが「頂き」。「家賃を滞納している」「親と縁を切るために手切れ金が必要」など、経済的に苦しんでいるとうそをつき、金をだまし取ったのです。
渡邊被告
「捕まる前はサバ缶ばかり食べていた。1万円使うと、その分担当(ホスト)に使える額が1万減っちゃうって」
渡邊被告は裁判でも、ホストに貢ぎ続けた当時を振り返り…
渡邊被告(先月15日)
「担当(ホスト)に喜んでもらって、自分のことをいい子だなって思ってほしい気持ちだけだった」
そして、きょうの判決。
記者
「裁判長が判決理由を読み上げている際、呼吸が荒くなり、深呼吸を促される場面もありました。接見の時にはいつも見られていた笑顔がきょうは無く、うつむきがちな表情が印象的でした」
検察側の求刑は懲役13年と罰金1200万円。これに対し、名古屋地裁の大村陽一裁判長は、「男性心理を手玉に取る狡猾な犯行。動機は身勝手で、刑事責任は相当重い」と述べ、懲役9年、罰金800万円の判決を言い渡しました。
裁判長から「わかりましたかね?」と問いかけられた渡邊被告。しかし、その問いに答えることはありませんでした。
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