8日午後4時43分ごろ、宮崎県日南市で震度6弱を観測する地震がありました。
気象庁は、南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」を発表し、南海トラフ地震の想定震源域では新たな大規模地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まっていると考えられるとして自治体などからの呼びかけに応じた防災対応を呼びかけています。以下、2024年1月12日に掲載した『「南海トラフ地震 津波の高さは最大17メートル 到達時間は最短で14分の予想 暮らしの中に災害準備を 能登半島地震の教訓と備え』を再掲載します。
元日、能登半島地震が発生しました。
今回は、地震の教訓をもとに宮崎県内での必要な備えについて考えます。
(全3回の3回目)
南海トラフ地震の被害想定です。
宮崎県の想定ですが、最大規模の地震の場合、すべての市町村で震度6以上、13の市と町では震度7となっています。
予想される津波の高さは最大17メートル、到達時間は、最短で14分とされています。
暮らしの中そのものに「備え」を入れ込んでいこう
地域防災などに取り組み、東日本大震災や熊本地震で支援活動の経験もある「NPOみんなのくらしターミナル」の初鹿野 聡さんに話を伺います。
「備え」のハードルというものが、能登半島地震の後ですごく上がったという感じがすしますが、改めて私達はどのように「備え」なければなりませんか?
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡さん)
みなさんは、この場所に非常持ち出し袋は持ってきていますか?
ここには持ってきてないです・・・
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡さん)
そこなんです。今から災害が起きるわけですから、「フェーズフリー」という考え方がとても大事です。
要するに、暮らしの中そのものに「備え」を入れ込んでいこうと。分けない。
「非常持ち出し袋」と分けてしまっているから、この場所には持っていないのです。
そうではなくて、今、ここの荷物の中に、少なくとも生きられるだけ、それから次に繋がることができるだけのものをバックに入れておくとか、そういう「フェーズフリー」という考え方を暮らしに入れていきましょう。今、すごく大事だと思います。
どんなものをバッグに入れておくといい?
例えば、どんなものをバッグに入れておくと、いいですか?
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡さん)
ビニール袋の大・中・小、それから首に巻ける風呂敷であるとか、手ぬぐいもとてもいいです。そういうものをバッグに入れておくだけでも、全然違うし、自分の意識も変わってきます。
日常も使いながらというところはあるかもしれません。
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡さん)
それも大事ですね。それからバッグの底にこそっと入れておけるぐらいでいいです。それだけでも意識が変わります。
車の中にも必要ですね?
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡さん)
そうです。私は、車のドアには全部、水を入れてます。それだけでも全然変わります。
「備え」を日頃から話題に
MRTテレビ「Check!」では、視聴者のみなさんを対象にMRTアプリを使用してアンケートを行いました。
(質問)能登半島地震を受けて改めて災害への備えをしましたか?(回答数 730)
はい 42% いいえ 58%
改めて備えをしたという方は約4割しかいないという結果になりました。
この結果をどのようにご覧になりますか?
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡さん)
みなさんが「備え」をどう考えてるかということです。
非常持ち出し袋が固定的なものになってませんか?
これを変えて、暮らしの中で、皆、どこで災害があってもいいような「備え」に変えていきましょう。
そうすると、多分、「はい」が増えるはずです。
メッセージをいただいた中で「備え」がまだという方は、「高齢の両親を連れてどうやって避難したらいいか悩むばかりです」といった声ですとか、「自分のところだけではなくて、ハザードマップの見直し、両親や子供が住んでいるところの確認も必要だなと思いました。ただ、まだできていない」というような声も聞かれました
(NPOみんなのくらしターミナル 初鹿野 聡さん)
これは、お互い声を掛け合って、言葉にしていくしかないですね。
日頃から会話をしましょう。そして、「備え」を話題にしましょう。それをやっておくだけでも全然変わります。
※MRTテレビ「Check!」1月9日(火)放送分を再構成
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