岸田総理がきのう、憲法改正をめぐって、「自衛隊の明記も国民投票にかけることが重要」と表明しましたが、与野党内で波紋が広まっています。

岸田総理(きのう)
「憲政史上初の国民投票にかけるとしたならば、ぜひ、緊急事態条項と合わせて、この自衛隊の明記も含めて国民の判断をいただく、このことが重要であると考えています」

岸田総理はきのう、憲法に自衛隊を明記することについて、このように述べるとともに、自民党の憲法改正実現本部にワーキングチームを新設し、今月中に論点整理をとりまとめるよう指示しました。

これに対し、野党からは…

立憲民主党 長妻昭 政調会長
「勇ましく憲法改正を言うと人気が出るとか、総裁選に有利になるとか、皮算用が見え隠れしているというのが、強烈な違和感があるんですね」

また、与党・公明党の北側副代表も、「緊急事態条項と比べると、議論は熟していない段階かなと思う」と語りました。

自民党ベテラン議員
「保守層の取り込みかと思われても仕方ないよね。これまでだってできるタイミングはあったんだから」

岸田総理は総理就任直後から「憲法を変えないと自衛隊の人たちがかわいそうだ」と周囲に語るなど、もともと自衛隊の明記にも意欲を示していましたが、来月に自民党総裁選を控えたタイミングでの意思表明だけに、「総裁選対策か」などの冷ややかな見方も出ています。

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