8月8日午後4時43分ごろ、宮崎県で最大震度6弱を観測する強い地震がありました。気象庁によりますと、震源地は日向灘で、地震の規模を示すマグニチュードは7.1と推定されます。この地震に関して、南海トラフ地震臨時情報(調査中)を発表しました。近畿と徳島の太平洋・瀬戸内海沿岸の自治体や交通機関の対応をお伝えします。

 まずは、現時点で巨大地震の発生が確実視されているわけではありません。冷静に対応してください。日頃からの地震に対する備えは大切です。皆さん、落ち着いて、国や自治体などから示される方針に従って行動してください。

 午後6時前に和歌山県は「災害対策本部」を設置していて、防災無線で住民に情報を伝えるよう県内の市町村に伝達しています。県は南海トラフ地震の想定震源域に近い場所です。県庁がある和歌山市では南海トラフ地震が起きると1m以上の津波が早ければ46分で沿岸に到達し、高さは最大で8mに達すると想定されています。県は情報収集にあたるとともに、市町村に対して、避難所の設置や避難の呼びかけの事前準備などをするよう要請します。各市町村でも国の定めたガイドラインに基づいて対応を策定しています。

 徳島県は午後5時に「災害対策連絡本部」を開いています。南海トラフ地震が起きた場合、徳島市の沿岸には1m以上の津波が早ければ44分で到達し、高さは最大で7mに達すると想定されています。

 南海トラフ地震が起きた場合、松茂町の沿岸には1m以上の津波が早ければ47分で到達し、高さは最大で7mに達すると想定されています。空港を管理する海上自衛隊などによりますと、「調査中」の臨時情報が出た場合、情報収集して滑走路やターミナルを点検し、問題が無ければ運航は継続させるということです。

 次に鉄道の状況です。東海道・山陽新幹線はこの地震を受けて、一部列車に遅れが出ています。JR東海は、「調査中」の臨時情報が発表されても安全確保を最優先に状況を見ながら可能な限り運行を継続することにしています。レールを直す緊急用の自動車の点検や整備などを行い、地震に備えるということです。

 山陽新幹線や近畿地方の在来線を運行するJR西日本も、「調査中」の臨時情報が発表されても可能な限り運行を続ける方針です。

 そのほか、大阪メトロや関西の私鉄はいずれも、「調査中」の臨時情報が出ても通常どおり運行を続ける方針です。

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