7月、日本の月平均気温は統計開始以来最高を記録しました。
この時期つきまとうのが熱中症。
熱中症にならないために何を気を付ければいいのか?
なってしまったらどうすればよいのか?
最前線で働く救急隊員に話を聞きました。

昼夜を問わず市民からのSOSを受け、指令から1分ほどで現場に向かう鳥取県米子市の米子消防署救急隊。
熱中症の患者搬送も増えています。

今年4月から7月まで鳥取県西部広域管内で熱中症で搬送されたのは143件。
うち5件が重症患者ですが、これは昨年7月までの2件を大幅に上回っています。

隊員たちは患者を救うために、まずは、自分たちが熱中症にならない努力をしています。

隊員
「真夏になる前の段階4月、5月、6月の段階から防火服を着て、激しめの運動をして、暑さになれておくっていうのを真夏になる前にしておくんです。そうすると熱中症に対しての耐性がつくので」

暑い環境に徐々に体をなれさせる、「暑熱順化」で熱中症になりにくい身体を作っています。

また、物理的に体を冷やしながら作業を行うことも効果的だと言います。

隊員
「(防火着などの)下に(冷却ベストを)着ることで活動中も涼しくなって活動しやすいようになります。保冷剤が入っています。1時間くらいはかなり冷たい状態が残っている感じです。」

冷却ベストと呼ばれる保冷剤を胸や背中に入れたベストを使い、体を冷やしながら活動にあたります。
作業用やレジャー用のものも市販されているので活用してほしいと言います。

そして…

米子消防署 消防指令 篠田豊和 署長補佐
「熱中症だという事に気付くのが遅れてしまって発見が遅れてしまう。重篤な状態になってから救急車を呼ばれることによって結果的に重症の状態であるということが1つ要因にあると思われます」

1人で作業しているために発見が遅れ、症状が悪化することも多いそうです。

米子消防署 消防指令 篠田豊和 署長補佐
「できるだけ1人で作業することなく、誰かに気付いてもらえるような
状態で作業していただければと」

近くに居る人が熱中症になってしまった場合、救急を待つ間に何をすれば良いのでしょうか?
・日陰や涼しい場所に移動し、
・苦しがっていれば衣類を緩め、
・身体の動脈を冷やすこと。
・意識がはっきりしていれば水分を摂らせることが、
重症化の回避につながります。

米子消防署 消防指令 篠田豊和 署長補佐
「小さいお子さんに関しまして注意点としましては、道路上、アスファルトなどの照り返し、輻射熱と言いますけども、身長の低いお子さんはその輻射熱を全部体に吸収してしまって熱中症になりやすいという注意点もあります。」

8月もまだまだ気温の高い日が予想されます。
基本的な知識を持つことで、自分を、身近な人を熱中症から守りましょう。

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