夏祭りの季節を迎えていますが、鳥取県米子市では8日、伝統の「七夕祭り」が開かれます。200年以上の歴史を持つ祭りですが、今年は開催が危ぶまれたといいます。何が起きているのでしょうか?
土江諒 記者
「七夕祭りが開催されるということで、このように願いを書いた短冊を飾ったササが、米子市内の神社に飾られています」
米子市の湊山公園近く、内町にある宇氣河口神社では、旧暦にちなんで、8月8日に七夕祭りが開かれます。
数日前から境内や近くの通りには短冊が吊るされたササなどが飾られ、町内をカラフルに彩ります。
近隣に住む子ども
「美しい、美しいです」
「きれいです」
「屋台とか、そういうのが楽しみです」
商売繁盛や子どもの健やかな成長を願うほか、お盆前のみそぎ行事として江戸時代から200年以上続く歴史ある祭りですが、今年は開催が危ぶまれたと実行委員会の代表は話します。
宇氣河口神社 七夕祭り実行委員会 宅和康治 代表
「大体1年生から6年生まで、小学校の『子ども会』に入っていますが、急に子どもの数が減ってしまって少なくなったので、運営は難しいかなと」
背景にあるのが、深刻な少子化です。
この祭りは、町内の児童や保護者で構成された「子ども会」が運営を担ってきましたが、現在の会員数は50年前に比べ、9割以上減りました。
運営者がいないという事態に追い込まれましたが、伝統行事を後世に残そうと、今年度から有志で実行委員会を結成し、運営にあたることにしたのです。
宇氣河口神社 七夕祭り実行委員会 宅和康治 代表
「お父さん、お母さんに協力してもらわないとできないのですが、お父さん・お母さんも仕事などで面倒みられませんということで…」
米子市によりますと、市内の「子ども会」の数は、直近5年間で40近く減少しています。
祭り本番が迫る中、大人たちが願うことは…
宇氣河口神社 七夕祭り実行委員会 宅和康治 代表
「こちらから願うことはたくさん屋台が出ていただければ」
宇氣河口神社 総代家の一人 大原歳之さん
「夢がかなうような短冊をしっかり子どもたちに書いてもらって、飾りつけて喜んでもらえたらうれしいですね」
子どもが主役の祭りも、子どもの数の減少により、形を変える必要があるのかもしれません。
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