まるで道案内するように跳ぶ!

夏休みの自由研究などで昆虫の観察をしようとお考えのみなさん。「カブトムシ」や「クワガタ」など人気のムシとは一風変わった魅力の「ハンミョウ」を取り上げてみるのはいかがでしょうか。

ムシに詳しい、東洋産業の大野竜徳さんに教えてもらいました。

ーどんなところで見つかりそうですか?

(東洋産業 大野竜徳さん)
「ハンミョウは、少し山あいの公園などでよく見られますね。ひょっとしてみなさんも見たことがあるかもしれません」

「人が近づいたら地面から数メートル先に飛んで下りる、また近づいたら数メートル先に飛んで下りる。よく見ると、飛んだその先でこちらに振り向き返すような動きをします」

「山道などでは、開けた道をその繰り返しで先に先に飛んでいき、まるで道案内をしてくれているような行動から、『ミチオシエ』や『ミチシルベ』とも呼ばれます」

綺麗な外見とは裏腹に「獰猛」なんです!

(大野さん)
「ハンミョウはオサムシ科に属し、成虫も幼虫も『獰猛なハンター』です。オサムシ科では、カタツムリを襲うマイマイカブリという虫が有名ですが、そのほかにも肉食の虫が多くいます」

「ハンミョウも、成虫はギョロっとした大きな目と大きなキバを持っていて、目の前を通る自分よりも大きなミミズや毛虫なども襲います。幼虫は地面に丸くて細長い穴を掘って、近くを通りかかった虫にかみつき巣穴に引きずり込んで獲物を狩ります」

「通りかかった生き物は何が起こったかわからないくらいのスピードで、一瞬で巣穴に引き込まれ、ねじ切られて体液を吸われてしまいます!」

「ところで、この幼虫、通りかかったものには何でもかみつきます。だから細長いニラを巣穴に近づけるとニラにかみついてきます」

「そのままゆっくり持ち上げると釣れてしまいます。だから『ニラムシ』とも呼ばれます。別に、ニラでなくても細い葉っぱやタコ糸でも釣れます」

ブラックライトをあてると目が光る

ハンミョウに出会いやすいのは、朝か夕方。興味のある方は、探してみてください。

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