先週、札幌市白石区の工事現場でクレーン車が道路に横転した事故。その後の取材で、クレーン車が通常とは異なる動きをしていたことが見えてきました。

 前方にそびえ立つクレーン。

 アームの部分が中央から折れて道路へ倒れていきます。

これは、2日午後1時半ごろ札幌市白石区の市道、米里行啓通を走行していた車のドライブレコーダーの映像です。

 警察によりますと、クレーン車の重さはおよそ70トン。

 この工事を施工する大和ハウス工業に取材したところ、アームを伸ばした高さは60メートルにも及ぶことがわかりました。これはビルの20階ほどに相当します。

 時崎愛悠記者
「事故があった現場です。工事現場にはクレーンが残っていませんが、道路にはクレーンが横転した時についた傷がはっきり残っています」

当時、現場では病院を移転する工事が行われていましたが、大和ハウス工業側への取材でクレーン車の動きが見えてきました。

 クレーン車は通常、アーム部分の動きを停止してから車体を動かします。ところが今回の事故ではクレーン車がアームを動かしながら前進していたことが新たにわかりました。

また、アームは本来一定の角度に達すると、安全のため固定される仕組みになっていますが、今回はこの防止装置が作動せずに、アームが逆方向に折れました。

こうしたことが重なってバランスを崩したのでしょうか。

 事故に巻き込まれた人はいませんでしたが、クレーン車を運転していた60代の男性は腰や足を打ち軽いけがをしました。

 大和ハウス工業の広報担当者は原因の究明を急いでいるとし、「再発防止策を定め、安全管理を徹底していく」とコメントしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。