36度の猛暑日を記録した3日の長野市では、今年も「長野びんずる」が開かれました。

一帯が歩行者天国となった中心市街地には、日中から出店が並んで、お祭りムードが高まります。

中には大きなプールも。

多くの子どもたちが気持ちよさそうに水遊びを楽しんでいました。

子ども:
「気持ちいいです」
「泳いで楽しく遊んでいます」
保護者:
「暑いからこのプール出してもらえて最高です」

午後6時すぎ。

善光寺から運ばれてきた火が釜につけられ、祭りのメインとなる、踊りが始まりました。

企業や団体が「連」を組み、お囃子に合わせて通りを一斉に踊り歩く光景は、長野市の夏の風物詩。

今年で54回目を迎えましたが、コロナ禍を境にある変化があるようです。

実行委員会 日下部好治(くさかべ・こうじ)事務局長:
「(今年の参加人数は)5000人ぐらい。(コロナ前の)約半分ぐらいになっていますね」

2019年まではおよそ200の連、1万人以上が参加していましたが、新型コロナの影響で翌年から2年連続で踊りが中止に。

2023年はコロナ前の半分以下、4000人ほどに落ち込みました。

かつて参加していた企業の連が戻ってこないことなどもあり、今年も5400人余りに留まっています。

日下部さん:
「人との付き合い方がだいぶ変わった」
「振替休日がないならびんずるは出ないという、人もいるみたい」
「地域貢献という部分でもやらない期間で消極的になっている」

そんな中で実行委員会が定めた今年のスローガンは、「躍らされるな、自らが踊れ」。

参加する一人ひとりに、祭りの意義を感じてほしいとの思いを込めました。

日下部さん:
「用意されたから何かをやるのではなくて、自分で自主的に動いて、切り開いていく、そういう意味を込めて、願いに近い言葉に」

踊りには、常連の企業や団体に加え、初めて参加する学校などの姿もありました。

さらに、サッカーJ3AC長野パルセイロのトップチームも、地域を盛り上げようと、初参戦しました。



参加者に祭りの意義や、感想を聞いてみると。

参加者:
「日本人の魂です。お祭りで血が騒がない人はいないと思う。それをはちきれる時代ではなくなってしまったかもしれないですけど、発信ができたらいいなと思って今年も参加させていただいています」

参加者:
「汗をかきながらみんなで楽しく会社で働いていると普段見られない姿とか見られてとても楽しく過ごせてます」
「これを機会に社内、仕事のつながりが広がっていって、いいきっかけお祭りだと思います」

価値観が多様化する中、それぞれが思いを持って臨んだ夏祭り。

関係者は2025年以降も参加者数が回復し、盛り上がりが戻ることを願っています。

日下部さん:
「もっともっと新しい企業だったり、仲間内の連が出てもらって1万人とか1万5000人を超えるお祭りになればいいなと思います」

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