山形県や秋田県を襲った大雨災害では河川が氾濫し、多くの住宅が浸水しました。もしも家が水に浸かったら、どう対処すれば良いのか。6月に大雨の被害を受けた静岡県沼津市で研修会が開かれました。

<研修会の講師>
「ひょっとしたら他の場所が原因でカビが増えてしまう。新しい部分がカビてしまうかも知れないよというのは。まずは、それを知っていただくのが大事かなと」

7月29日、静岡県が開催した「被災住宅応急復旧研修会」です。浸水被害にあった家屋の復旧などに取り組んできた災害支援団体の代表者が講師を務め、応急処置を行なう事業者など約90人が参加しました。

「すげー、やばい。月光川がやばい」

7月25日、「大雨特別警報」が発表された山形県。河川が氾濫し、至る所で道路が冠水。住宅の床上浸水などの被害が相次ぎました。

<JNN取材団 阿部航介記者>
「酒田市穂積です。川の水は向こうから、こちらに流れてきたとみられ、家の壁には私の身長180cmくらいまで水がきたことがわかります」
<住民>
「流れてきたものが、ガラスを破ったのか、まず、このごみを出さなければ」

住民は、家の泥をかき出す作業に追われました。全国で発生した大雨の被害。静岡県内でも6月中旬、沼津市などに降った大雨で複数の住宅に浸水の被害がありました。

この写真は、過去の災害で浸水被害にあった住宅です。被災から1か月後、水に浸かった高さより上の部分までかべを剥がしてみると…。

<風組関東 小林直樹代表>
「このかびは(壁を)はがした部分より、上に行っていました。どういうことかと言うと、水に濡れたことで壁の湿度が上がって、かびが上部に進行していった状態」

静岡県の研修会で講師を務めた小林直樹さんは、住宅が水害にあった際の最大の敵は「湿気」だとし、乾かすことの重要性を訴えました。

<風組関東 小林直樹代表>
「とにかく、湿気をためないでください。湿気を出すお仕事をお家でしたら、とにかく換気してくださいというのを話をしている」

水害にあった後の家では、▼窓や床下の点検口を開けて外気を入れること、▼扇風機があれば回し、エアコンが動けば使うこと、▼結露を引き起こす原因となる石油ストーブや石油ファンヒーターは極力使わないこと、▼洗濯物は外で干すことなど、カビへの対策が重要だと話しました。

家を乾燥させる前には▼床下に水や泥がたまっていないか確認することや、▼水に浸かった壁材を撤去すること、▼消毒することなども重要です。講習会は8月2日に静岡県下田市でも開催されます。

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