くい打ち試験に向け、クレーン船を使用した作業が行われた沖縄県名護市辺野古沖の大浦湾=4日
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、防衛省が8月後半にも大浦湾側の沖合で本格工事に着手することが30日、関係者への取材で分かった。防衛省は8月1日からの工事開始を県に通告していたが、台風3号の接近により、大浦湾に到着していた作業船を退避させるなどしたため、事実上延期する。 辺野古の工事は、埋め立て海域を囲む形でコンクリート製の護岸を整備し、内側に土砂を投入する。今回着手するのはこの護岸を造成するためのもので、海中に金属製のくいを打ち込んでいく。 県と防衛省は環境保全などについて協議を続けてきたが、6月18日に防衛省が8月からの本格工事開始を通告。玉城デニー知事は「協議が調っていない中で一方的に示されたのは遺憾だ」と批判していた。 7月上旬には現場海域でくい打ち試験を実施。その際、移植予定の大型サンゴに作業船のアンカーチェーンが接触したことによるとみられる破損を確認した。防衛省は「サンゴ類への影響は大きくない」と説明し、破損したサンゴの移植作業を既に完了させている。
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